こちらの投稿は上記の記事を引用しています。
アルネ・スロット
「彼(ヴィルツ)を“アーティスト”と呼ぶだけでは正しく表現できないと思います。確かに彼はアーティストですが、それだけでなく厳しさも持っています。そうでなければ、彼が今到達しているレベルには辿り着けないでしょう。ここで彼はものすごくハードに練習を積んで、どんどん成長しています。その内に秘めたメンタリティは、ボールを1回や2回失った時にも見て取れます。彼は隠れたりしません。3回目を、4回目を求めるんです。もっとやろうとする。もちろん、これはフロリアンだけの話ではなく、我々は7日間で3試合を戦わなくてはなりません。日曜と水曜にやったことを見ればわかると思いますが、全員を3試合こなせる状態に整えるのが我々の狙いです。シーズン序盤に7日で3試合を課せられるなんて“贈り物”ではないですからね。」
「我々は移籍金の話を長々とすることはありません。たまにすれ違いざまに軽く冗談を言うくらいです。『フィルジル、インフレを考えたら、君も同じくらい高額だったんじゃないか』とかね。それで僕は言うんです。『トレント・アレクサンダー=アーノルドは、レアル・マドリードでクラブW杯に出るための1か月契約で£10mだったんだぞ。それを12倍したら£120mになるだろう』って。彼はリバプールで残り1年の契約しかなかったのだから、もし契約が2年残っていたらどうなっていたか? その場合は£240mだったかもしれない。つまり、これが新しい現実なんです。明日対戦するのは、マンチェスター・シティが£100mで獲得し、今はエバートンにいる選手(ジャック・グリーリッシュ)です。これが我々の生きる世界なんです。頻繁に話題にすることではないですが、時には冗談や軽口として出てくるくらいです。」
「フロリアンにとって違うのは、彼が新しいクラブに来て、我々がピッチ内外で全く違うやり方をしていることです。ここはエールディヴィジではなく、ブンデスリーガはプレミアリーグとエールディヴィジの間くらいのレベルだと思います。だからこそ、彼やウーゴ・エキティケがここに来たいと思ったのかもしれません。キャリアの次のステップを望んでいたのでしょう。でも、彼はとても良く適応していると思います。ボールを持ちたがり、時にはもっと良くできると思う場面もありますが、それでも常にボールを求め続け、挑戦し続けています。そしてどんどん上達し、フィットネスも高まっています。大事なのはそこなんです。彼にサッカーのやり方を教える必要はない。ただプレミアリーグの強度に適応するだけです。もちろん彼のことをとても良い選手だと思っていますが、我々にはすでに多くのトッププレーヤーがいます。フロリアンだけが特別に他の誰も見えていないものを見ている、というわけではありません。そんなことを言えばフィルジルやモー、ドム、マクアリスターに対して否定的になり過ぎてしまいます。彼らは皆、最高レベルの選手ですし、互いに慣れていく必要があるのです。サッカーでは、どんなに優れた選手でも、お互いに慣れることが不可欠です。何を求めるのか? いつ動くのか? 例えばトレントとモーは素晴らしい例です。トレントが開いたら、モーはすでに裏への走りを始めていて、トレントはそこにパスを出す。こうした関係性は一緒にプレーを重ねることで築かれていきます。だから、彼がどれだけ素晴らしい選手であっても、他の選手たちより“上の存在”だとは言いません。それは他の選手たちにとって不公平ですし、彼自身にとっても不公平だからです。」
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