ドイツ代表監督のユリアン・ナーゲルスマンが、リバプールで苦戦しているフロリアン・ヴィルツを擁護した。
夏にバイヤー・レヴァークーゼンから1億1,600万ポンド(約220億円)で加入したドイツの至宝は、ここまでプレミアリーグでゴールもアシストもなし。
移籍金と期待値の大きさから一部では批判の声も上がっているが、ナーゲルスマンはそれを**「不当な評価だ」**と一蹴した。
「チームメイトが決められなかっただけ」──ナーゲルスマンの明快な擁護
ナーゲルスマンはドイツメディア『Sport1』の取材に対し、ヴィルツの現状をこう分析している。
「彼がまだゴールを決めていないとしても、プレミアリーグで最もチャンスを作り出している選手の一人であることに変わりはない。チームメイトがそのチャンスを決められなかったとしても、それは彼の責任ではない。そして、その数字は真実のほんの一部に過ぎない。」
リバプール加入後、ヴィルツは直近3試合のうち2試合でベンチスタート。
フル出場はわずか1試合のみだが、ナーゲルスマンは数字以上に“内容”を評価している。
「彼はリーグに順応しようとしている最中だ。だが、私は彼がピッチ上で“解き放たれたような感覚”を取り戻しているのを見た。自分の力を理解し、どう戦えばいいかも分かっている。これまで何も“与えられるだけ”のキャリアではなかった。彼はこれからも努力を続けるだろう。」
唯一の得点はドイツ代表戦──「本来の彼」はここにいる
リバプールでは得点に恵まれていないヴィルツだが、先月の代表戦では存在感を放っている。W杯予選・北アイルランド戦(3-1勝利)では、美しい直接フリーキック弾を沈め、ドイツを勝利へ導いた。代表では笑顔を見せ、自信を取り戻している様子で、ナーゲルスマンも「彼は今、自分を再発見している」と語る。
「時間が解決する」──リバプールでの未来はこれから
リバプールではアルネ・スロット新監督のもと、チーム全体がまだ再構築の過程にある。新戦力が多い中、ヴィルツがリズムをつかむまでには時間がかかるのは当然だ。
それでも、ナーゲルスマンが語るように、ヴィルツは“結果”ではなく“内容”でチームに貢献している。
「彼のせいではない」──それは、ヴィルツが真のチャンスメーカーであることを知る者の言葉だ。
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