「悔しかったけど、彼(ングモハ)は世界最高のウインガーになれる」
かつてリバプール史上最年少ゴール記録を持っていたベン・ウッドバーン(現サルフォード・シティ所属)は、その記録を破った新星リオ・ングモハについて複雑な思いを明かした。
「正直、気分のいいものじゃなかったよ」とウッドバーンはマンチェスター・イブニング・ニュースに語った。
「でも同時に、彼のことを心から嬉しく思っている。僕も当時は“記録”の重みを実感していなかったんだ。おそらく彼も同じだろう。ただ純粋にサッカーを楽しんでいるはずさ。出場のたびに素晴らしいパフォーマンスを見せているし、間違いなく大丈夫だと思う。」
「イサクとエキティケが加入しても…」
ングモハは“世界最高のウインガーになれる”
「リバプールはイサクとエキティケをそれぞれ8000万ポンド以上で獲得した。そんな中で、17歳の少年がプレー機会を得るのは本当に難しい。それでも彼がすでにこれだけ多くの試合に出ているのは驚きだよ。僕には、彼が“世界最高のウインガー”になれるだけの資質があるように見える。だからこそ、このまま成長を続けてほしいね。」
リバプールでの“挫折”と“転機”
ウッドバーンは17歳でトップチームデビューを飾り、将来を嘱望されたが、その後はレンタル移籍を繰り返し、2022年にリバプールを退団。
在籍中のトップチーム出場数はわずか11試合だった(ウェールズ代表としても11キャップ)。
「いくつかのクラブにレンタルされたけど、出場機会が十分じゃなかった。その時期にキャリアが少し停滞したんだ。他の若手たちは試合を重ねて成長していく。だから僕にとっては少し難しい時期だった。」
「シェフィールド・ユナイテッドではほとんど出場できず、そのあとケガでリバプールの練習にも参加できなかった。オックスフォードでは6か月のケガ。連続して試合に出られない期間が長く、リズムを取り戻すのが本当に難しかった。」
トレントとの“友情”はいまも変わらず
アカデミー時代からの親友であるトレント・アレクサンダー=アーノルドとは、いまでも頻繁に連絡を取り合っているという。
「トレントとは今でも仲が良くてよく話すよ。最近はサッカーの話をしても冗談っぽくなるけどね(笑)彼に何かを教えられることなんてない。世界最高の右サイドバックの1人なんだから。僕たちは“プロ仲間”というより“親友”の関係だよ。」
サルフォードでの新しい居場所
現在24歳のウッドバーンは、リーグ2(4部)のサルフォード・シティで新たな挑戦を続けている。
今季すでに15試合に出場し、充実した日々を過ごしているようだ。
「今はすごく楽しいよ。地元に住めるし、ファンも、監督も、チームメイトも最高だ。文句のつけようがないね。何より“チームの一員としてしっかり関われている”と感じられるのが嬉しい。」
「僕は連続して試合に出てこそ調子を上げられるタイプ。ベンチや途中出場が続くとリズムが崩れてしまうんだ。今は継続してプレーできていて、本当に自分のベストを出せていると思う。」
ベン・ウッドバーンの名は、今も多くのリバプールファンの記憶に残っている。
17歳で魅せた“夢の瞬間”から8年——彼は再び、ピッチの上で笑顔を取り戻した。
そして彼が認めた若き後継者リオ・ングモハ。
その名が次の“アンフィールドの伝説”となる日も、そう遠くはないのかもしれない。
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