── 買い取り義務の条件、エメリの構想、そして本人の失望まで徹底解説
アストン・ヴィラへ期限付き移籍中のハーヴィー・エリオットだが、そのシーズンレンタルは現時点で“失敗”と呼ばざるを得ない状況に陥っている。
しかし、思わぬ不遇にもかかわらず、リバプールがすぐに彼を呼び戻す動きは見られない。
本記事では、
- 出場機会が激減した理由
- レンタル終了の可能性
- 買い取り義務の発動条件
- エリオット本人の心境
- エメリが本命として狙っていた選手
を総合的に整理する。
■ 出場ゼロの試合が続き、状況は完全に“構想外”へ
エリオットは移籍市場最終日に、3500万ポンドの買い取り義務付きでヴィラに加入した。
その義務は「10試合以上に出場すれば自動発動」という内容で、加入時は達成が容易と思われていた。
しかし現実は大きく異なった。
- 直近7試合連続で出場ゼロ
- そのうち プレミアリーグ3試合はメンバー外
- エメリのシステムに組み込まれる気配もなし
この急激な序列低下が「契約打ち切り」の憶測を生んだが、The Athleticによると、リバプールもアストン・ヴィラも、現時点でレンタル終了を望んでいないという。
■ リコール条項なし → 早期終了には“改めて交渉”が必要
今回の契約には、リバプール側の呼び戻し(リコール)条項”が存在しない。
そのため、もし途中で契約を終わらせたい場合は、
- リバプール
- アストン・ヴィラ
- 選手本人
この“3者の再交渉”が必要となる。
かなりハードルが高い。
■ エリオット本人は「失望を深めている」
The Athleticは、エリオットの心境について次のように記している。
「状況に失望を深めている」
「加入前に説明されていた役割とも、本人が期待していた未来ともかけ離れている」
すでに22歳であり、2026年にはワールドカップが控えているため、このまま序列外に甘んじることは大きなリスクとなる。
しかし、移籍規定により今季すでにリバプールで出場していることから、
➤ 今季中に“3クラブ目”でプレーすることは不可能
そのため彼が選べる道は3つに限られる。
■ エリオットが選べる“3つの未来”
① ヴィラに残り、エメリの構想に入り込む(最も現実的)
ブエンディアや他のアタッカーの序列が高く、決して容易ではない。
② リバプールへ戻る(現実的には低い)
リコール条項がなく、クラブ側の意向も今のところ無し。
③ 構想外のまま、厳しいシーズンを耐える(本人にとって最悪)
どれも明るい未来と言い難く、選手側に強いフラストレーションがあるのは想像に難くない。
■ エメリが本命として狙っていたのは“パケタ”と“アセンシオ”
興味深い背景として、エメリは当初、
- ルーカス・パケタ(ウェストハム)
- マルコ・アセンシオ(PSG/昨季レンタル)
を優先して狙っていた。
しかし獲得が失敗し、代役としてエリオットを確保したと報じられている。
この時点で、エメリの中での序列は決して高くなかったことがわかる。
さらに現在は、
- エミ・ブエンディアが No.10 で絶好調
- 他の攻撃的MFも豊富
- チーム全体の調子も良い
という状況で、エリオットが割って入る余地は限られている。
■ 買い取り義務発動の「10試合」は“全大会合計”
「10試合出場」の条件については曖昧さがあったが、This Is Anfieldの情報によると“全コンペティション合計”が基準となる。
エリオットは現在5試合に出場済み。
残り5回プレーすれば、3500万ポンドの買い取り義務が発動する。
そのためエメリは、“出場させれば完全移籍になる”という重圧を意識している可能性があるという指摘もある。
これは出場機会が減っている理由の一つとも考えられる。
■移籍は「動きがない」のがむしろ問題
エリオットの将来は極めて不透明
- 出場機会激減
- 構想外
- 買い取り義務のリスク
- 本人の失望
- リバプールにはリコール権なし
という複数の要素が絡み合い、エリオットのシーズンはすでに厳しいものとなっている。
今後、
- ヴィラが“10試合”をどう扱うか
- リバプールが冬以降どう動くか
- 本人がどこまで状況を覆せるか
が、大きな焦点となる。
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