── スロット体制2年目の“負傷管理改革”が数字に表れる
リバプールは2025/26シーズンの公式戦17試合を終えた時点で、負傷または出場停止によって10選手が欠場する結果となっている。
しかし興味深いのは、この人数にもかかわらず、
合計欠場試合数は昨季同時期より減っているという点だ。
アルネ・スロット監督は、
「満足にプレシーズンを過ごせなかった選手が多かった」と序盤の不安定さを嘆いたものの、チームの不振に対してケガを言い訳にしない姿勢を貫いてきた。
国際Aマッチウィークに入るこのタイミングで、
リバプールの欠場者状況とその背景を整理していく。
■ 欠場者は10名だが…欠場試合数は“8.8%減少”
ここまでの負傷者・出場停止者は 計10名/合計41試合欠場。
参考までに、昨季17試合終了時点では:
- 8選手が欠場し、計45試合の欠場
つまり、選手数は増えたが欠場試合数としては約9%減少している。
昨季はこの時点で
アリソン、ハーヴィー・エリオット、ディオゴ・ジョタ、フェデリコ・キエーザらが長期離脱していたことを考えると、
今季はまだ“深刻化していない”と言える。
■ 【詳細】選手別の欠場試合数(2025/26:17試合時点)
・Giovanni Leoni — 10試合欠場(ACL断裂)
・Alisson — 8試合欠場(ハムストリング)
・Jeremie Frimpong — 7試合欠場(ハムストリング)
・Ryan Gravenberch — 4試合欠場(うち1試合は出場停止)
・Curtis Jones — 4試合欠場(負傷)
・Alexander Isak — 4試合欠場(負傷)
・Conor Bradley — 1試合欠場(負傷)
・Wataru Endo — 1試合欠場(負傷)
・Alexis Mac Allister— 1試合欠場(負傷)
・Hugo Ekitike — 1試合欠場(出場停止)
リストのトップは ACL断裂の
ジョヴァンニ・レオーニ(10試合)。
唯一、負傷ではなく欠場したのはウーゴ・エキティケ(出場停止)のみ。
■ アリソンは“また”負傷…ただし復帰は目前
アリソンは再びハムストリングを痛め、
すでに8試合を欠場。
とはいえ、
11月の代表明け、ノッティンガム・フォレスト戦で復帰見込み
と報じられており、
11月22日〜12月9日までの 17日間で6試合 という超過密日程を前に戻ってくるのは朗報だ。
■ フリンポンは12月初旬まで離脱継続
ジェレミー・フリンポンは今季2度目のハムストリング負傷で
すでに7試合欠場。
復帰は12月初旬の予想で、
欠場数は間もなくアリソンを超える見込みだ。
■ レオーニは今季絶望。欠場トップ確定
18歳のCBジョヴァンニ・レオーニはACL断裂により
今季の復帰は不可能。
そのため、今季の欠場数ランキング1位は確定している。
■ スロット体制で負傷離脱が劇的改善
── クロップ最終年から“64.3%減”
2024/25シーズンは、スロットと
フィジカルパフォーマンス責任者ルーベン・ピーターズによる改革が成功し、
- 362試合 → 129試合欠場へ(−64.3%)
という歴史的な改善が見られた。
2023/24シーズンは 22選手が362試合欠場 という異常事態だったが、
スロット体制初年度には
11選手・129試合欠場 にまで改善している。
今季もケガは出ているものの、
昨季の傾向を見る限り、
“年間の大規模離脱”にはまだつながっていない。
■ スロットが語る「不完全なプレシーズン」の影響
スロット監督は何度もこう述べている:
「満足にプレシーズンを過ごせなかった選手が多く、その影響がシーズン序盤に表れている」
しかし、これからの4カ月は
中断のないクラブ試合が続く期間となり、
コンディションを整えやすいことから
“ここから負傷リスクが安定するはず”
という期待が高まっている。
■ 【結論】負傷者は多いが、昨季より“深刻ではない”
今季ここまでのポイントをまとめると:
✔ 負傷・出場停止者10名
✔ しかし欠場数は
昨季より8.8%減少
✔ レオーニは今季絶望
✔ アリソン&フリンポンは12月前後に復帰予定
✔ スロット体制の負傷管理は“継続的に改善”
✔ ここから4カ月はコンディションが落ち着きやすい期間
負傷者は確かに多いが、
数字を見る限り、リバプールの状況は
危機的ではなく、むしろ改善傾向にある。
スロット体制の負傷管理が、
シーズン後半でどれだけ結果に反映されるかが注目ポイントだ。
参照記事↓

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