「まだ話すのも辛い——クロップが語るジョタの死と、深すぎる喪失感」

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ユルゲン・クロップは、ディオゴ・ジョタの悲劇的な死を受けて、リバプールが直面した「不可能」な状況について深く語った。「ディオゴのような存在をどうやって置き換えられるんだ?」と問いかけながら、彼がクラブにもたらしていた影響の大きさと、チームが抱えた喪失感の深さを明かしている。

ジョタとアンドレは7月に悲劇的に命を落とし、サッカー界全体から大きな追悼の声が寄せられた。

リバプールの背番号20はロッカールームでもスタンドでも愛された存在であり、クロップが2020年にクラブに連れてきた選手だった。

クラブは本来、彼の代わりを探す計画など持っていなかった。

しかし、その“想定外の悲劇”が、リバプールの夏の移籍市場を根本から変えてしまった。

この繊細なテーマについて、クロップは『The Diary Of A CEO』のインタビューで、次のように語っている。

■ 「ある瞬間が、移籍市場を完全に変えた。あれは去年で最も悲しい日だった」

クロップは、こう語り始めた。

「どうやってディオゴのような存在を置き換えるんだ?話は選手としての彼ではなく、“人として”の彼についてなんだ。彼は本当に誰とでも仲が良かった。絶対にね、全ての人と。」

クロップは、このテーマを公の場で語ることの難しさも明かす。

「考えることはできるけれど、口には出せない。なぜなら、ある“悪いジャーナリスト”が、それを歪めて物語にするかもしれないからだ。リバプールの誰も、この出来事を“言い訳”にはしない。でも、毎日彼がいた部屋に入る。そこには常に彼の存在があった。」

そして、彼がチームの中でどれほど特別な存在だったかをこう説明した。

「ジェームズ・ミルナーととても仲が良かった。年齢も価値観も全然違うのにね。そしてコスタス・ツィミカスともすごく親しかった。これはもう、月と火星くらい違う二人なんだよ。」

「個人的なレベルでこれに向き合うのは簡単じゃない。いや、不可能だ。そしてクラブとして感情を抜きにして考える。“どうすれば彼の代わりを見つけられる?”と。これは相当に難しい。というか、不可能だ。」

■ 「計画は完全に変わった。誰も備えられないことだった」

クロップは続ける。

「今、リバプールの移籍市場についていろいろ言われているけど、本来の計画は完全に違ったものだったのは確かだ。こんな事態に備えられるはずがない。」

「みんな、彼がこれから10年リバプールでプレーすることを願っていた。どのポジションでもこなせる、フットボールIQの非常に高い選手だったから。」

■ 「来た瞬間から驚くほどだった。彼は期待を超え続けた」

ジョタを獲得した当時についても、クロップは詳細を語った。

「彼が来たとき、“本当に僕を?”と驚いていた。でも来て初日から結果を出した。」

「ウルブスで彼を初めて見たときのことを今でも覚えている。よく“サラーの時は説得が必要だった”という話があるけど、ジョタの場合は違った。誰かに“彼を見てくれ”と言われたのではなく、僕が“もっと映像を見せてくれ”と言ったんだ。」

「彼はすべての期待を超えた。本当に賢く、素晴らしいチームメイトだった。いまのロッカールームに彼がいないことなんて想像できない。」

「まだうまく話せないほど辛い。あれは本当に衝撃だった。選手たちにとっても同じだ。」

■ 「“ボス、悪い知らせがあります”——その瞬間のことを忘れられない」

クロップは、悲報を聞いた瞬間についても語った。

「朝、“ボス、悪いニュースがあります”というメッセージが届いた。そして別の友人からも同じような連絡が来た。信じられなかった。ありえないと思った。」

「意味は理解した。だが、それでも信じられなかった。結婚式の写真も全部見た。彼らがそこにいた姿も覚えている。」

「どこにいたかも、その場でどれだけ言葉が出なかったかも、全て覚えている。」

そして最後に、彼は喪失感をこう表現した。

「家族を失ったようなものだ。本当にその感覚に近いんだ。」

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