スロット監督「言葉より行動」──サラー復帰とエキティケ2発で示したリヴァプールの現在地

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ブライトンを2-0で下し、公式戦5試合無敗としたリヴァプール。

勝利の立役者は、開始46秒で今季プレミア最速ゴールを決めたユーゴ・エキティケと、途中出場ながら存在感を示したモハメド・サラーだった。

試合後の記者会見で、アーネ・スロット監督はサラーの起用について「言葉より行動がすべてを物語る」と語り、インタビュー騒動後の対応や現在のスタンスを明確にした。

エキティケの成長、守備の安定、そしてチームとして積み上がりつつあるもの──

この会見は、今のリヴァプールがどこに向かっているのかを映し出していた。

サラーの復帰とパフォーマンスについて

「彼がミラノ(インテル戦)にいなかった理由は、あのインタビューだった。そこについては、“1回なのか、2回なのか、3回なのか、4回なのか、4カ月なのか、12年なのか”――誰もが違う意見を持っているし、判断は監督それぞれだ。彼はミラノ戦には関わらなかった。昨日、彼と話をしたが、普段からそうしているように、何を話したかは言わない。今回も例外ではない。ただ一つ言えるのは、言葉より行動がすべてを物語るということだ。彼は再びスカッドに入り、私が最初の交代をする必要があったとき、彼を投入した。そして彼は、ファン全員、そして私自身が見たかったパフォーマンスを見せてくれた」

試合後、サラーがファンに拍手を送っていたことについて

「彼だけではなかったよ。多くの選手がピッチを一周してファンに感謝していた。それだけの価値がある応援だったからね。今日、我々の選手たちはクリーンシートを守るために本当にハードワークした。そしてここ数週間、いや数カ月ぶりに、少し運にも恵まれたと思う。良いプレーはたくさんあったが、運もあった。チャンスを一切与えずに3失点した試合もあった。今日は逆にチャンスは与えたが、失点しなかった。モーはこれからAFCON(アフリカ・ネーションズカップ)に向かう。彼がそこで良い大会を過ごすことを願っている。その間、我々は彼抜きで戦わなければならないし、現状は使える選手も多くない。ただ、良い点は試合間隔だ。土曜に試合があって、1週間空いて、また土曜。これが今の状況だ」

「AFCON後にまたこのようなパフォーマンスを見せてほしいと思うか?」

「もちろんだ。彼はリヴァプールの選手だし、必要なときには使いたい。今日はスタートではなかったが、その前の1年半はほぼ毎試合先発していた。途中出場してからは、さっき言った通り、求めているレベルのパフォーマンスだった。もう1アシストに近い場面もあったし、フィルジル(ファン・ダイク)が隣であのロングスプリントをしてきたのを見て、驚いていたんじゃないかな(笑)。フェデ(キエーザ)のパスからゴールに迫った場面もあった。彼は脅威だった。それはとても重要なことだ。攻撃の選手を使う以上、相手にとっての“脅威”であってほしい。ユーゴもそうだったし、フロリアン(ヴィルツ)もそうだった」

「問題はすべて解決したのか? それともまだ残っているのか?」

「私にとって、解決すべき問題は何もない。今、彼は他の選手と何ら変わらない。選手とは、満足している時も不満な時も話をするものだ。だが、リーズ戦の後に起きたことについて、今さら話すことは何もない」

守備がより安定して見えたことについて

「面白いよね。2-0で勝つと、急に“安定していた”と言われる。でも、ある試合ではここ4試合分以上の失点をしている。引き分けたり、リーズ戦のように終盤で失点した時は、ここまでポジティブには言われなかったはずだ。ただ、我々はチャンスも多く作っている。私の見立てでは、ボール保持でも徐々に良くなっている。直近5試合で3試合クリーンシート。PSV戦で4失点、ノッティンガム・フォレスト戦で3失点した後を考えれば、これは積み上げていける要素だ」

エキティケのリヴァプールでのスタートと、78分で交代させた理由

「交代直前、何があったのか分からないが、ほとんど歩けない状態に見えた。たぶん痙攣(けいれん)だろう。彼だけでなく、今夏に獲得した選手全員に言えるが、プレミアリーグの強度に適応する必要があった。アレックス(イサク)を除いて、みんな若い選手だからね。プレミア、そしてチャンピオンズリーグの強度に順応しなければならない。私は全員がその適応過程で成長していると感じている。ユーゴは今日も痙攣したが、シーズン序盤に同じ理由で下げた時より、おそらく倍の運動量だったと断言できる。このリーグでは、それほどの強度が求められる。世界最高レベルの選手・アスリートが集まるリーグで、長時間その強度を保てなければ勝つのは難しい。僕らは彼らをより良く、より強く準備させようとしているし、その成果は新加入選手のほとんど、いや全員に見えている」

「サラーは残留の意思を示しているのか?」

「その答えは、もう分かっていると思うよ。私と彼の間で話されたことは、私と彼の間だけのものだ。あなたたちが知るべきなのは、見えている事実だけ。カリハはスカッドに入り、私の最初の交代カードだった。それがすべてだ。フィルジルであろうと、モーであろうと、他の選手であろうと、は選手との会話の内容を公にすることは絶対にない」

スロット監督の言葉に、一貫して流れていたのは「特別扱いはしない」という姿勢だった。

サラーはリヴァプールの一員であり、必要と判断すれば使う。ただし、評価はあくまでピッチ上の行動によって決まる。

同時に、エキティケの2ゴールは新体制が目指す未来を象徴していた。

若い選手がプレミアの強度に適応し、苦しみながらも確実に成長していること。

直近5試合で3度のクリーンシートという数字も、その積み重ねの証だろう。

完璧ではないが、確実に前進している。

スロットが語った「言葉より行動」という一言は、サラーへのメッセージであると同時に、今のリヴァプールそのものを表している。

参照↓

https://www.liverpoolfc.com/news/arne-slot-press-conference-liverpool-2-0-brighton-salah-ekitike-and-more

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