トッテナム戦での勝利はリヴァプールにとって重要な結果だったが、その裏で新たな不安材料も浮上した。
右サイドバックのコナー・ブラッドリーが再び負傷交代を余儀なくされ、今季を通じて続く「稼働率の低さ」が改めてクローズアップされている。
アルネ・スロット監督は試合後、負傷者の増加を言い訳にすることなく冷静な姿勢を示したが、ブラッドリー個人に目を向けると、楽観視できない状況が続いている。
トッテナム戦でのアクシデント
ブラッドリーは1試合の出場停止明けで、プレミアリーグのトッテナム戦に先発出場。
リヴァプールは敵地で2-1の勝利を収めたものの、彼自身は前半45分間しかプレーできなかった。
前半終了間際、ジェド・スペンスとの競り合いの中で負傷。
ハーフタイムでアレクサンダー・イサクと交代することとなり、状態が懸念されている。
スロットの見解「我々は待つしかない」
試合後の記者会見で、スロットはブラッドリーの状態について次のように語った。
「現時点では、我々は待つしかない。状況を見て判断する」
ただし指揮官は、負傷者の多さをチームパフォーマンス低下の理由にはしなかった。
「今日のベンチを見れば分かるが、こうした状況はここ数週間で初めてではない」
「それでも我々は勝ち点を積み上げている。それが最も重要なことだ」
「この時期のイングランドでは試合数が非常に多く、ケガ人が出るのは普通のことだ。我々だけではない」
あくまで現実を受け止めつつ、結果を重視する姿勢を貫いている。
増え続ける負傷者リスト
ブラッドリーに加え、リヴァプールは現在多くの離脱者を抱えている。
・ジョー・ゴメス(ハムストリング)
・コーディ・ガクポ(筋肉系)
・遠藤航(足首)
・ジョバンニ・レオーニ(前十字靭帯)
さらに、モハメド・サラーはアフリカ・ネーションズカップに参加中。
ドミニク・ソボスライは次節ウルブス戦が出場停止となる。
チーム全体としても台所事情は決して楽ではない。
ブラッドリー最大の課題は「稼働率」
今季のプレミアリーグで、ブラッドリーは出場可能だった17試合のうち、先発は9試合のみ。
フィットネスとコンディションを長期間維持できていない。
さらにデータを見れば懸念は明らかだ。
今回の負傷以前にも、彼は過去2年半で6度のケガを経験しており、安定したリズムを掴めないまま時間が過ぎている。
才能は疑いようがない。
守備強度、運動量、若さ──リヴァプールの右サイドバックとして必要な要素は揃っている。
しかし、どんな選手にとっても最も価値のある資質は「継続してプレーできること」だ。
右SBの長期的解決策となるために
現時点では、ブラッドリーはその“最も重要な資質”を十分に示せていない。
若さを考慮しても、稼働率の低さが続けば、長期的な右サイドバックの第一選択として計算するのは難しくなる。
トッテナム戦での負傷が軽度で、最下位ウルブスとの次節に間に合うことが理想だ。
ただし、再び離脱することになっても驚きではない──それが今の現実である。
才能だけでは足りない、問われる「信頼性」
ブラッドリーは将来性に満ちた選手だ。
しかし、トップクラブで主力として定着するためには、才能だけでなく「出続けられること」が不可欠となる。
スロットは冷静だが、クラブとしては右サイドバック問題を楽観視できない。
ブラッドリーが“未来の答え”となるのか、それとも別の解決策が必要なのか──
その判断は、彼がどれだけピッチに立ち続けられるかにかかっている。
参照↓
https://www.transfermarkt.co.uk/conor-bradley/verletzungen/spieler/624258

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