「彼は本当に努力家」──ヴィルツ、リバプールでの静かな挑戦と代表で見せる“本当の姿”
今夏、€140m(約240億円)という巨額でレヴァークーゼンからリバプールに加入したフロリアン・ヴィルツ。
しかし、プレミアリーグ開幕から数試合を終えてもまだゴールもアシストもなく、イングランドの地では苦戦しているように見える。
だが、その裏でヴィルツは誰よりも「静かに、確実に」努力を重ねていた──。
チェルシー戦では途中出場、それでも誰よりも長くピッチに残る男
チェルシー戦(1−2)では途中出場に終わり、メディアからは「まだフィットしていない」「適応に時間がかかっている」との指摘も出た。
だが、ドイツ『BILD』によると、ヴィルツはチーム練習が終わった後もピッチに残り、1人でシュート練習を繰り返していたという。
さらにその後はウェイトトレーニングルームに向かい、再び汗を流していた。
チームメイトが証言「彼は本当に努力家だ」
ドイツ代表でもその姿勢は変わらない。
左サイドバックのダヴィド・ラウム(27)は、ヴィルツのストイックさをこう語る。
「彼は本当に努力家だ。ピッチ内外でエネルギーを見せている。今日も最後まで残って練習していた。僕たちは彼を信じているし、ここでしっかり育てていくつもりだ。彼自身、自分が何をできるか分かっているよ。」
ヴィルツはまだ22歳。
チームメイトたちはその若さに比例しない「成熟」と「向上心」に深い信頼を寄せている。
代表では得点も──ナーゲルスマンの信頼は揺るがず
ユリアン・ナーゲルスマン監督率いるドイツ代表では、ヴィルツはすでに主力として確固たる地位を築いている。
現在、代表チームはヘルツォーガウラッハで合宿中。金曜日のルクセンブルク戦、そして月曜日の北アイルランド戦(いずれもW杯予選)に向けて準備を進めている。
ナーゲルスマン監督は彼を継続的に先発起用しており、直近の北アイルランド戦(3−1勝利)でもヴィルツは得点を記録した。
クラブでの苦戦とは対照的に、代表の舞台では“ドイツの10番”として輝きを放っている。
ラームも太鼓判「心配なんて全くしていない」
元ドイツ代表キャプテンでW杯優勝者のフィリップ・ラームも、ヴィルツを高く評価している。
「フロリアン・ヴィルツについてはまったく心配していない。彼は本当に素晴らしく、天才的なフットボーラーであり、周りの選手をより良くする存在だ。新しいリーグに移るというのは、簡単に順応できるものではないんだ。」
経験豊富なレジェンドたちが口を揃えて「心配ない」と言い切る──それこそ、彼がどれだけ信頼されているかを物語っている。
アンフィールドで開花するのは「時間の問題」
イングランドでは「期待外れ」との声も出始めているが、それはヴィルツを知らない者たちの言葉だ。
彼は常に努力を惜しまず、静かに成長を重ねてきたタイプの選手である。
レヴァークーゼン時代も、怪我からの復帰後に圧倒的なパフォーマンスを取り戻すまで、彼は一言も不満を漏らさなかった。
そして今、リバプールでも同じ道を歩んでいる。
プレミアリーグでのブレイクスルーは時間の問題だ。
その時が来れば、ヴィルツは必ずリバプールの攻撃を再定義する存在になるだろう。
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