スロット『言い訳はしない。だが、あの失点は防げた』|4連敗の中で語る冷静な分析」

  • URLをコピーしました!

アンフィールドで行われたプレミアリーグのビッグマッチは、リバプールにとって苦い結果となった。

開始わずか2分でブライアン・エンベウモに先制点を奪われ、後半にコーディ・ガクポのゴールで追いついたものの、終盤にハリー・マグワイアのヘディング弾を許して2-1の敗戦。

これで公式戦4連敗となった。

試合後、アーネ・スロットは会見で敗因、チームの課題、そして今後への展望を語った。

「早い時間の失点がすべてを難しくした」

「結果がすべてだ。そして、あまりにも早い時間に失点してしまった。ユナイテッドのように質の高い選手がそろったチームが、低い位置で構えてロングボールを多用してくる場合、最も避けたいのが先制点を許すことだ。そうなれば、相手に自信を与えてしまう。試合前に“ユナイテッドがあのスタイルで戦い、1点リードされた状態でも8〜10回の決定機を作れる”と言われたら、私は『そんなことは不可能だ』と答えただろう。だが、実際にはそれが可能だった。問題は、その多くのチャンスから1点しか決められなかったこと。ビッグゲームを勝つためには、セットプレーで劣勢に立つような状況では難しい。今日もまたセットプレーから失点し、それが敗戦の原因になってしまった。」

「マクアリスターの負傷場面について」

「まず言いたいのは、審判を責めたり、誰かに非難の矛先を向けたりするつもりはないということだ。マッカが倒れたあと、私たちはもっと上手く対応できたはずだ。ただ、選手の安全は何よりも大切だ。彼は4針縫うケガを負っており、すぐに治療が必要な状態だった。そうしたことは、全員が理解すべきだと思う。だが、今回はそうならなかった。それでも、あの場面が敗戦の理由ではない。単純に、決定機をあまりにも多く逃してしまったことが原因だ。それに、私たちは“頭を押さえて時間を稼ぐ”ようなチームではない。常にフェアに戦っている。だからこそ、リバプールの選手が倒れたら『彼らはそういうことをしないチームだ。これは本当に深刻な負傷だ』と判断してほしいと思う。ただし、それも言い訳にはならない。ゴールを許したこと、試合に負けたことの理由にはならない。」

「監督とは挑戦の連続だ」

「監督という仕事は、常に挑戦の連続だ。キャリアを始めたばかりの頃は、結果を出すこと自体が挑戦だった。結果を出せば大きなクラブに行くことになり、次は『彼はそこで通用するのか』と見られる。そして今、私はユルゲン・クロップの後任としてこのチームを率いている。それがどれほど大きな挑戦か、誰もがわかっているだろう。そして今は、4連敗という新しい試練に直面している。勝っているときは勝ち続けたい。負けているときは、勝利を取り戻したい。監督とは常にその繰り返しなんだ。」

「自信は失っていない」

「自信を失っているか? いいや、そうは思わない。これまで負けたどの試合でも、後半には驚くほど多くのチャンスを作れている。最近の3試合のハイライトを並べて見れば、『これで負けたのは信じられない』と思うはずだ。今のプレーを続けながら、いくつかの部分を改善できれば、必ず勝ち始める。ただし、水曜の試合で再び8〜10回も決定機を作れる保証はない。だが、選手たちの力を考えれば、ゴールは必ず生まれるはずだ。」

「小さな差が結果を分けた」

「ガクポはゴールを決めたし、3度もクロスバーに当てた。勝っていれば『紙一重の差だった』と言える。だが、負けた今、それを口にすれば言い訳に聞こえてしまう。昨季、ここでマグワイアは同じようなチャンスを外した。今回は決めた。そういう“小さな差”が勝敗を分けた。しかし、私たちはすぐにそれを克服し、より良い結果を出さなければならない。」

「これは一時的なスランプなのか?」

「それは、今後も同じようなパフォーマンスを続けられるかにかかっている。1試合、2試合、3試合、4試合と負けが続くと、どんなチームでも“出場時間が短い”とか“交代は納得できない”という不満が出てくるものだ。だが、今のリバプールは違う。先発も途中出場も、交代した選手も全員がチームのために戦っている。優勝した昨季のように、全員が一体感を持っているのは良いことだ。これを継続することが重要だ。ただし、次は“多くのチャンスを作る”よりも“少ないチャンスを確実に決める”ことを目指すべきだろう。」

「サラーについて」

「これはごく自然なことだ。シーズン序盤の5〜6試合は新加入選手の話ばかりだった。今は別の個人について聞かれているが、今はチーム全体の話をするべき時期だと思っている。チームとして、私たちはもっと良くならなければならない。サラーにも決定機はあった。ガクポも4〜5回、エキティケも何度か惜しい場面があった。イサクも前半にGKと1対1になった。コーナーも10本あったが、得点できなかった。私たちはオープンプレーでは最も多くのチャンスを作るチームだ。しかし、それだけでは勝てない。今日のユナイテッドもそうだし、チェルシーもこの週末に3本のセットプレーで得点していた。セットプレーの重要性を、私たちはもっと理解しなければならない。」

「フラーフェンベルフの交代について」

「足首をひねったため交代させた。深刻かどうかは明日にならないと分からない。代表ウィーク明けからまた7日間で3試合という厳しい日程が続いている。回復の時間はほとんどない。ただ、幸いにも私たちには優れた中盤の選手が複数いる。」

スロットは、敗因を明確に「早すぎる失点」と「決定力不足」と分析。

マクアリスターの負傷や審判への不満に焦点を当てることなく、あくまで自チームの改善点を冷静に見つめていた。

4連敗という現実の中でも、

「言い訳をしない」「チャンスを信じる」

――その言葉には、リバプールを再び浮上させるための確かな信念が滲んでいた。

参照記事↓

https://www.liverpoolfc.com/news/arne-slot-press-conference-liverpool-1-2-manchester-united

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次