ユルゲン・クロップが、自身の古巣リバプールへの復帰の可能性について言及した。
ただし、現在の職務であるレッドブル・グループのサッカー統括責任者(Global Head of Soccer)としての仕事を心から楽しんでいるとも明かしている。
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「リバプールなら“理論的には”あり得る」
クロップは2024年、9年間率いたリバプールを退任。
プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、FAカップなど数々のタイトルを獲得し、チームを欧州屈指の強豪へと押し上げた。
退任の理由として「心身の疲労」を挙げていたが、休養期間は短く、2025年初頭にレッドブルへと移籍。
世界各地のクラブ運営や育成方針を統括する新たな立場に就いた。
そんな中、ポッドキャスト番組 The Diary of a CEO(スティーヴン・バートレット氏)でのインタビューで、クロップはこう語った。
「“イングランドでチームを率いることはもうない”とは言った。つまり、もしそれがリバプールなら——理論的には可能ということだ。」
「正直なところ、今の仕事を本当に愛している。監督業を恋しいとは思わない。今も“指導”はしているけれど、やり方が違うだけさ。雨の中で2〜3時間立ちっぱなしになることも、週3回の記者会見や週12本のインタビューも、もう恋しくはないよ。」
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「ロッカールームで死にたいとは思わない」
「ロッカールームにいるのも懐かしくはない。これまでに1,000試合以上を指揮してきた。もう十分にあの場所にいたし、“ロッカールームで死にたい”とは思わない。いい場所だけどね。匂いも好きだし(笑)」
クロップらしいユーモアを交えつつ、指導現場への未練はないことを強調した。
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「58歳。数年後にまた決断するかもしれない」
「今は58歳だ。数年後にはまた決断を下すことになるかもしれない。今、“もう二度と監督をしない”と決める必要はない。神に感謝だ。まだ未来がどうなるかを見守る時間がある。」
彼は明確な引退宣言を避けつつも、
“その時の自分がどう感じるか”に委ねる柔軟な姿勢を見せた。
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「今は心からこの仕事を楽しんでいる」
「今のプロジェクトを本当に気に入っている。今やっていることを心から楽しんでいるんだ。私にとって重要なのは、100%集中して取り組めるかどうか。それができる時だけ、本当に良い仕事ができると思っている。」
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クロップはレッドブルでの新しい挑戦に手応えを感じながらも、「リバプールなら理論上はあり得る」という言葉に、彼の中に今も残るクラブへの深い愛情がにじむ。イングランドでは二度と監督をしないと語ったその男が、いつの日か再びアンフィールドのタッチラインに立つ日が来るのか。
その扉は、まだ完全には閉じられていない。
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