チアゴが語る“引退の真実”と“ユルゲン・クロップから受け継いだ哲学”

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バルセロナで新たなキャリアを歩み始めた元リバプールMFが明かした、深い葛藤と恩師への敬意とは

■ 怪我に苦しんだ晩年 —— そして引退の決断

2020年にバイエルン・ミュンヘンからリバプールに加入したチアゴ・アルカンタラ。

しかし2023-24シーズンは怪我に悩まされ、わずか 5分の出場時間 に終わった。

キャリア終盤の4年間で 130試合以上を欠場。

その現実と向き合い、チアゴは引退を決断した。

引退を振り返り、チアゴはこう語る。

「まだ完全には満足していません。まずはクラブに戻って全力を尽くし、3月にまた笑顔で会えるようにしたいと思います。」

「自分がフットボール選手になるために、そして“なりたかった選手”になるために長い時間を戦い続けてきた。だからこそ、それが終わりに近づいていると受け入れることが、一番難しかった。」

「それが難しかった理由は、次に何が来るかへの不安ではなく、自分ではどうにもできない状況によって、愛していたものを手放さなければならなかったからだ。辛かったが、自分の中で平穏を見つけ、キャリアに対する誇りと受け入れが必要だった。」

長く戦い続けたからこそ、その終わりは静かで、しかし重みのあるものだった。

■ 引退後は“指導者の道”へ

引退後、チアゴはすぐに新しい挑戦へ踏み出した。

現在は バルセロナのアシスタントコーチ として、指導者としての第一歩を踏み出している。

その中で、彼は最も影響を受けた指導者の一人として ユルゲン・クロップ の名を挙げた。

■ クロップから受け継ぐ「エネルギー」「適応力」「流れを生み出す力」

チアゴはクロップについて、こう称賛する。

「クロップは毎日のようにエネルギーを発していた。どんな状況でもチームに有利に働くよう適応できる監督だった。」

「良い状況でも、そうでない状況でも、クロップにとって“悪い状況”というものは存在しない。ただ、チームに有利に変えるために“方向づけるべき瞬間”があるだけだ。」

「エネルギー、落ち着き、時には予想外のタイミングでの笑いによって、クロップはチームに一体感と流れをもたらした。」

チアゴにとって、クロップは単なる指導者ではなく、

“どんな状況も前向きに変えてしまう存在” だったのだ。

■ クロップが教えた「プレーは決して止まらない」

チアゴが指導者として最も大切にしている教えが、これだ。

「クロップからチームに伝えたい最も重要な教えは、たとえ特定の動きを練習したい時でも、プレーは決して止まらないという考えだ。」

「フィニッシュ練習でも、リバウンド、ボールロスト、トランジションに備えて“次のボール”が必要だ。」

「クロップから学んだのは、走る、パスを出す、正しい位置をとることで生まれる“強度”だ。」

リバプールが見せた“止まらないフットボール”の哲学は、チアゴの中でしっかりと生き続けている。

■ 名将たちから受けた影響、そしてクロップが見抜いた“指導者チアゴ”

チアゴはキャリアを通して多くの名将の下でプレーしてきた。

「ペップ・グアルディオラ、ハンジ・フリック、ルイス・エンリケ、カルロ・アンチェロッティ、ユルゲン・クロップ、ユップ・ハインケス……挙げればキリがない。」

そして、選手生活の終盤、クロップが彼にこう告げたという。

「クロップが私をコーチになる人間だと言ってくれた。」

プレー中の会話や立ち振る舞いから、

チアゴの中に芽生えつつあった“指導者としての視点”を見抜いていたのだ。

■ 選手が“指導者”へと変わる瞬間

チアゴは語る。

「年齢を重ね、試合の中で繰り返し起こるパターンを読むようになると、数的優位や有利な状況を作るための近道が見えるようになる。」

「ピッチ上で起きることは個人ではなく“チームのため”になる。」

「若い選手にアドバイスを与え、彼らが自分のやり方でプレーできるようにサポートする。」

「そうするうちに自然と指導者への興味が芽生えていく。」

「『自分は最高のパフォーマンスをしなければならない。でも同時に、仲間が同じように最高の状態になれる手助けもしたい』そう感じるようになるんだ。」

これこそが、チアゴが“コーチ”へと変わっていく過程だった。

■ チアゴが残したもの、クロップが与えたもの

チアゴのキャリアは怪我と戦い続けたものだったが、彼がリバプールで学び、クロップから受け継いだ哲学は、新たな指導者としての未来へと確かにつながっている。

バルセロナでの新たな挑戦を続けるチアゴ。

その背中には、リバプールで過ごした時間とクロップの影響がしっかりと刻まれている。

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