若手実力派MFを巡る噂の真相と、今夏以降の中盤補強戦略とは
■ ウォートン移籍の噂は拡大も、リバプールは関与を否定
ここ最近、クリスタル・パレスの22歳MFアダム・ウォートンがリバプール移籍の可能性 とともに報じられるケースが増えている。
一部では「すでにパレスと初期交渉が始まった」という報道まで出ているが、
リバプールに近い情報筋はこれをきっぱり否定。
「今の段階では積極的なターゲットではない」
と This Is Anfield は理解している。
ウォートンが評価されていることは事実だが、現在の移籍報道は
“的外れ” と捉えられている。
■ リバプールはすでに大幅強化済み──ヴィルツ加入、新契約交渉も進行中
リバプールは今夏、フロリアン・ヴィルツを1億1600万ポンドで獲得。
チームの未来を託すビッグサインだった。
さらに以下の3選手には新契約が予定されている。
- ドミニク・ソボスライ
- ライアン・フラーフェンベルフ
- アレクシス・マック・アリスター
またカーティス・ジョーンズも、契約満了(2027年)に向けて延長が進む予定だ。
そのため中盤の戦力層は厚く、ウォートン獲得には“今すぐの必然性”は見られていない。
■ ウォートンは急成長中、だが移籍は極めて困難
ウォートンは2024年初頭にブラックバーンからクリスタル・パレスへ加入し、瞬く間に プレミアリーグ有数の若手MF として注目される存在に。
マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、アーセナル、レアル・マドリードなど
ビッグクラブがこぞって興味を示している。
しかし移籍は非常に複雑だ。
理由は、
ブラックバーンとの契約に含まれる “売却益15%” の譲渡条項(セルオン条項) にある。
- パレスが支払った額:2200万ポンド
- 上乗せ分の15%:最大1170万ポンドがブラックバーンへ
つまり実際の移籍金から大幅に“目減り”してしまうため、
ウォートンの市場価値は 8000万〜1億ポンド規模 に跳ね上がる。
この「高さ」が、移籍を難しくしている。
■ パレスは“長期契約”で残留を最優先
ウォートンはオリヴァー・グラスナー監督の戦術において重要な存在であり、
パレスは現在、長期契約の締結 を目指している。
新契約には、
- 契約解除条項(リリース条項)
を組み込む可能性も指摘されている。
マイケル・オリーゼやエベレチ・エゼも同様の形で契約し、
その後ビッグクラブにステップアップしているため、
パレスとしては“価値保全”と“ステップアップの道”を両立させたい意図がある。
■ リバプールは以前、グエヒ獲得寸前だった
ウォートンのチームメイトである マルク・グエヒ について、
リバプールは夏の移籍市場で獲得に極めて近づいていた。
- 移籍金:3500万ポンド
- 売却条項:10%
- メディカルチェックも実施済み
しかし移籍締切日の直前、
パレス会長スティーブ・パリッシュが方針を転換し、取引は破談になった。
グエヒは来夏契約満了を迎えるため、退団はほぼ確実視されている。
■ ウォートンが語る「グエヒの未来」
The Athletic のデイビッド・オーンステイン氏の取材に対し、
ウォートンはチームメイトであるグエヒの移籍についてこう語った。
「彼(グエヒ)は世界中のどんなクラブにも行けるし、どこでもスタメンでプレーできると思う。」
「あとは“どこへ行くか”、そして“いつ行くのか”。1月か夏か分からないけど、正直、できれば夏まで残ってほしいね。もう少し一緒にプレーしたいから。」
グエヒの去就は、ウォートン自身にも大きな影響を与える可能性がある。
■ ウォートンとリバプールの距離は“まだ遠い”
- ウォートンはビッグクラブ注目の逸材
- リバプールは現時点で「積極的ターゲットではない」
- 移籍は高額+契約条項で非常に難しい
- パレスは長期契約で引き留めへ動く
現状、ウォートンとの間に“具体的な動き”は存在せず、
今夏はもちろん、現時点では 移籍可能性は低い と見られる。
しかし、未来は不透明だ。
リバプールの中盤構成、パレスの契約戦略、そしてグエヒの去就が絡むことで、
ウォートンの居場所は数ヶ月で一気に変わり得る。
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