──「最後の数分は覚えていない」「この国をW杯へ連れていけたのは人生最高の名誉」
スコットランド代表主将アンディ・ロバートソンが、4−2で勝利し、1998年以来となるワールドカップ出場を決めた直後、胸の奥にあった本音を語った。クラブでのポジション争いが激化しつつある中、2026年大会は “自身にとって最後のチャンスになり得る” という思いを抱えながら挑んだ今回の代表戦。
31歳のロバートソンは、その重圧と期待の中で、これまで以上の責任感を背負っていた。
■ 「人生で最高の夜のひとつ」
スコットランドの勝利についてのロバートソンの言葉
ロバートソンは、決勝のデンマーク戦後、こう語った。
「人生で最高の夜のひとつになる。この国をワールドカップに連れて行くなんて、これ以上ない名誉だ。」
「僕たちは信じていた。特別な夜になると感じていた。そしてその気持ち通りの結果を出せた。」
試合は、キアラン・ティアニーとケニー・マクリーンの
アディショナルタイムの連続劇的ゴールによって4−2で勝利。
感情の高ぶりは極限だった。
「最後の5〜10分は本当にめちゃくちゃだった。ほとんど覚えていない。でも、試合終了の笛が鳴った瞬間、あれほどの安堵と感情を感じたことはない。」
さらに、世代としての重みも語る。
「僕の世代は、スコットランドがW杯へ行くところをほとんど覚えていない。そのスコットランドをW杯へ連れて行けたなんて……キャリアの中で最も誇らしいことの一つだ。」
■ 「キャプテンとして自分に大きなプレッシャーを課していた」
ロバートソンは、キャプテンとしての責任についても率直に語る。
「キャプテンとして、最初から自分にプレッシャーをかけていた。この国を大きな大会へ連れていきたいと思っていた。幸運にも2回のユーロには出場できた。でもW杯はそのさらに上だ。その夢がかなったなんて、本当に信じられない。」
代表キャリアはすでに90キャップを超え、
スコットランドの顔としての存在感は揺るぎない。
しかしロバートソンは“年齢”も現実的に意識していた。
■ 「この秋は、自分にものすごいプレッシャーをかけていた」
W杯が最後になるかもしれないという覚悟
「正直、この大会では、これまで以上に責任を感じていた。年齢もあるし、次のW杯の時は36歳だ。その時、自分がどんな状況にいるのか想像できない。」
「だから9月、10月、11月は自分にすごくプレッシャーをかけていた。夏の間もプレシーズンも、ベストな状態に仕上げることだけを考えていた。」
クラブでの状況が変わっても、代表での責務は変わらない。
「代表では何も変わらないとわかっていた。結果を出すだけだと思っていた。監督にも、ファンにも、自分の仕事を果たしたと思ってもらえていれば嬉しい。」
■ 「自分のことより、仲間と家族の喜びが一番」
最後にロバートソンは、仲間と家族への想いを強調した。
「成功できたのは、この仲間たちのおかげ。彼らは全てを受け取るにふさわしい。キャプテンとして彼らと一緒に戦えたことは、本当に名誉だ。」
「自分のことはさておき、とにかく彼ら全員、そして家族が喜んでくれたことが嬉しい。」
■ 歴史を動かしたキャプテンの覚悟
スコットランドにとって26年ぶりのW杯出場。
その影には、ロバートソンの覚悟・責任感・自分自身との戦いがあった。
「この国をワールドカップへ連れて行くなんて、これ以上ない名誉だ。」
その言葉が、すべてを物語っている。
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