アンフィールドで行われたリバプール対サンダーランド戦は1-1のドローに終わったが、試合後に両指揮官が語った内容は驚くほど対照的だった。
統計上ではリバプールが23本のシュートを放ち、xGも1.46対0.42と優位。しかし実際の試合展開では、王者リヴァプールが“受動的すぎた”という指摘が浮かび上がっている。
■ サンダーランド指揮官「時間もスペースもあって驚いた」
サンダーランドのレジス・ル・ブリス監督は、試合後の会見でこう語った。
「良い結果だったと思います。立ち上がりは良くて、前半はボールがある時もない時も面白い内容でした。」
「おそらく自分たちは十分に“得点できる”と信じきれていなかったのかもしれませんが、後半の入りで決めることができました。」
さらに、リヴァプールの守備姿勢について、率直な驚きを口にした。
「ビルドアップのための時間とスペースがこれほどあるとは、正直少し驚きました。おそらく相手も、このレベルになるとは予想していなかったのでしょう。」
「ファイナルサードでどう相手最終ラインを揺さぶれるか話し合っていました。サラーが途中から入って流れを変えると予想していて、その準備もしていました。」
リバプールのプレス強度の低さを、昇格組の指揮官でさえ“想定外”と語った格好だ。
■ スロット監督「驚くことは何もなかった」──両者の見解は真逆
一方、リバプールのアーネ・スロット監督は“驚きなし”と断言している。
「いいえ、驚かされるようなことは何もありませんでした。全くありません。」
「彼らが非常に高い位置からプレッシングしてくることも、11人全員で守ることも分かっていました。」
さらにプレミアリーグ全体の競争力の高さに触れ、こう続けた。
「このリーグはあまりにも強くなったので、11人で守らないのは非常に難しい。」
同じ試合を見た2人の言葉とは思えないほど、対照的な評価だ。
■ 失点場面についても“運のなさ”を強調するスロット
サンダーランドは後半、チェムスディヌ・タルビのミドルシュート(ファン・ダイクのミス→ディフレクト)で先制。
この場面について問われたスロットは、主将を擁護した。
「相手が30〜35ヤードでフリーなら、まず背後のスペースを消すのが賢明です。」
「あるタイミングでボールに寄せていくのですが、フィルジルもそうしようとしていました。不運にもディフレクトしてしまった。」
そして再び“運の問題”を口にした。
「これまでにも相手のディフレクションで苦しめられていますし、またわずかな被チャンスの中で失点してしまいました。我々には運がありません。」
■ 【まとめ】
サンダーランド監督は「プレーしやすかった」と驚きを示し、リバプールの守備面の受動性を指摘。
一方でスロットは「驚きはなかった」「不運」と一貫した主張で、状況の厳しさを認めつつも戦術的な問題への踏み込みは避けた。
同じ試合を見た2人の評価がこれほどまでに食い違うのは異例で、リバプール内部の課題の深さを象徴するコメントと言える。
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