リヴァプールはプレミアリーグのアウェイのリーズ戦で3-3の痛恨ドローに終わった。
後半開始早々にウーゴ・エキティケの2ゴールで2点を先行しながら、PKと流れの中から同点に追いつかれ、80分にはソボスライのゴールで再び勝ち越し。しかし――終了間際、追加時間深くで再び失点。勝利は目前でこぼれ落ちた。
試合後、アルネ・スロット監督は
「内容には多くのポジティブがあった。ただ、結果が伴わない試合が今季あまりにも多い」
と、歯がゆさをにじませた。
■ 結果と失点の仕方は「ショック」だったか?
「あなたが言った2つのこと――結果と、失点の仕方。その両方だと思う。試合全体の流れを含めてだ。私にとっては、この試合には本当にたくさんのポジティブな要素があった。ただ、今季何度もあったように、“内容は良かったが結果がついてこない”という試合のひとつになってしまった。パフォーマンスと結果の両方を手にできれば理想だったが、それは叶わなかった。今季初めてではないが、VAR介入によるPK、相手の最初のチャンスがそのまま2-2になった。2-1はチャンスですらなかったと思う。ボールはすでに出ていたし、接触があったからPKになった。その後、最初の“サッカーとしてのチャンス”がそのまま2-2になった。それでも我々は素晴らしい攻撃から3-2にした。ただ、我々が1点を取るには本当に多くの正しいことを積み重ねなければならないのに、失点は一瞬だ。簡単とは言わないが、ほとんどチャンスを与えていないのに、与えた時には必ず失点してしまう。」
■ メンタルが弱くなっているのでは?
「私はそうは感じていない。2-0でリードして試合をコントロールしていれば、もちろん嫌な流れではある。だが、コーディ(ガクポ)で3-0にできるチャンスもあった。PKにつながった場面も、危険な状況ではなかった。ただ、プレミアリーグでリーズのホームであれ、どこのスタジアムであれ、1点返されれば相手には“信念”が生まれる。それが2-2になれば、さらに勢いが増す。だが、私は2-2のあとに“メンタリティ”を見た。それはメンタリティだけではなく、クオリティでもあった。マッカ(マクアリスター)がボールをまたぎ、ドム(ソボスライ)は今日求めていたポジションで決めてくれた。しかし、その後に9分間の追加時間が与えられ、その中でセットプレーから失点してしまった。」
■ コナテの最近のパフォーマンスについて
「彼は本当に多くのことを上手くやってくれている。ただ、イングランドでは“事件現場に居すぎる”という表現があるが、失点に関与する場面が続いている。だが、センターバックであればそれは起こり得ることだ。今日も、彼はクロスを防ごうとして全力でタックルに行った。ボールはすでに外に出ていて、相手は少し倒れ込み、そこに接触があった。それは明らかだった。問題はVARがそれに介入するべきかどうかだ。多くの人は“正しい”と言うだろう。だが同じ人たちは、今季VARが介入しなかった他の試合も見てほしい。」
■ セットプレーからの失点が多いことについて
「期待値(xG)で見れば、そこまで多く失点しているわけではない。だが現実として、プレミアリーグで10本以上のセットプレーから失点し、ほとんど得点できていないチームが、今の順位にいられるはずがない。アーセナル戦のソボスライのFK、ウエストハム戦のスローインのセカンドボールくらいだろう。このセットアップは昨季と同じだし、昨季前半はほとんど失点していなかった。重要な選手たちも同じだ。だから私は正直に言う。何が原因なのか、私にも分からない。もし“運が悪い”と言えば、15試合を終えた今では言い訳に聞こえるだろう。」
■ ジョー・ゴメスの終盤の決定機について
「最初のトラップが完璧ではなかった。だから彼は前に出られないと感じたのだと思う。もしあれがアレックス(イサク)、ウーゴ(エキティケ)、ドム(カルヴァート=ルーウィン)といったFWなら、また違ったタッチになっていたはずだ。彼は本職がセンターバックで、SBもできる選手だからだ。3-3のあとにも、我々には最大のチャンスがあった。メンタリティは見せたが、結果は得られなかった。」
■ 9分の追加時間について
「何を言えばいいのか分からない。2-0、3-2とリードしていた試合が3-3になるなら、こういう話は勝った時にすべきだ。」
■ 試合後のロッカールームの雰囲気
「本当に厳しい。ただ、これは私の問題ではない。選手、ファン、そしてこのクラブを愛するすべての人の感情の問題だ。今、私たちは皆、同じ気持ちだと思う。だが、はっきり言えるのは、選手たちは本当に、本当に、本当に必死に戦っている。今日もほとんどチャンスを与えずに、3失点してしまった。」
■ 今週全体を通してポジティブな要素はあるか?
「確かに多くの良い点がある。もしこの試合が3-2や2-0で勝てていれば、“支配的で、難しい相手に対してコントロールできた試合だった”と皆が言ったはずだ。チェルシーも、マンチェスター・シティも、後半にロングボール主体へと戦い方を変えた。それほど、このスタイルと戦うのは難しい。我々は改善している。個々も、パフォーマンスも良くなっている。だが、これほど努力して、これほど戦って、これほど多くのことを正しくやっても、結果が出ないのは本当に苦しい。それが何試合も続けば、チームにも個人にも影響が出るのは当然だ。それでも私は繰り返し言う。2-2のあとも、我々は止まらなかった。3-2にしたし、3-3のあともアレックスのヘディングという最大のチャンスを作った。我々はゴールを奪うために、本当に多くのことをしなければならないのだ。」
スロット監督のコメントから浮かび上がったのは、「やっていることは間違っていないが、報われていない」という強烈なジレンマだ。
・ほとんどチャンスを与えずに3失点
・2度リードしながら勝ち切れなかった現実
・VAR介入によるPK、セットプレーからの失点
・そして「何が原因なのか分からない」という監督自身の苦悩
スロットは「選手たちは本当に、本当に、本当に必死に戦っている」と繰り返し強調した一方で、
「これほど努力しても結果が出ないことが、チームと個人に影響を与えるのは当然だ」とも語った。
この3試合を見て、上層部はどう判断するか。注目だ。
参照↓
https://www.liverpoolfc.com/news/arne-slot-press-conference-leeds-united-3-3-liverpool

コメント