モハメド・サラーの衝撃的な発言が波紋を広げる中、
チャンピオンズリーグ・インテル戦を前に、リヴァプールの守護神アリソン・ベッカーがついに口を開いた。
「これは簡単な状況ではない」
「それでも僕たちは、明日の試合に集中する」
長年ともに戦ってきた“仲間”として、そしてクラブの一員として――
アリソンは、サラーへの思いと、今のチームが直面する現実を冷静に語った。
■ サラーの発言について、そしてそれが「チームに影響を与えているか」について
「簡単な状況ではないのは確かだ。でも、チームとしては、できる限り最善の形で受け止めている。もちろん、僕らには彼との個人的な関係がある。僕自身の話をすると、ヨーロッパに来た時から一緒にプレーしていて、ローマで1年、そしてリヴァプールで8年（たしか）になる。彼は素晴らしい人間で、素晴らしいキャラクターを持ち、リヴァプールのレジェンドだ。僕たちは一緒に本当に多くのものを勝ち取ってきた。個人的には、正直言って嬉しいことではない。でもフットボールの世界では、こうした状況についていつまでも嘆いている時間はない。明日には大きな挑戦がある。相手はとても強いインテルだ。今季も非常に好調で、ここ数年もずっと良い成績を収めている。だから、僕の集中、僕たちの集中、チームの集中は、すべて明日の試合に向いている。」
■ サラーとどんな言葉を交わしたのか、「裏切られた」という空気はあるのか
「彼が出場できていないのは、彼自身の行動の結果だと思うし、彼もそれを十分理解しているはずだ。実はまだモーとはこの件について話していない。どう話すかというと、以前も言ったように、僕たちは良い関係にある。彼はただのチームメートではない。毎日多くの時間を一緒に過ごしている。練習場の外ではそこまで頻繁に会わないけれど、僕たちは友人であり、良い友人だ。嬉しい瞬間も、苦しい瞬間もたくさん共有してきた。それが人と人との絆を生む。いずれ話はする。ただし、それは個人的なことだから、プライベートな会話になる。」
■ ロッカールームの結束について
「できる限り、良い状態だ。この状況について、選手一人ひとりがそれぞれ違う考えを持つのは当然だし、それでいい。ただ、今の僕たちが直面している最大の課題は、
“パフォーマンスが良くない”
“結果が出ていない”
という現実だ。
その状況を変えること、より良いプレーをすること、試合を通して安定感を持つこと――これが今の最大の課題だ。だから、個人的にどう感じているかは、そこまで重要ではない。大事なのは、明日どう反応するか。インテルに最大限の敬意を払いながら、勝利を目指し、それにふさわしいプレーをすることだ。」
■ 「クラブにバスの下に投げ捨てられた」というサラーの発言について
「監督の答えはとても賢明だったと思うし、僕も同意する。正直、それが何を意味しているのか、僕には分からない。それはモー本人に聞くべきことだと思う。」
■ 「サラーは再びこのクラブでプレーすると思うか？」
「僕は“どうなるか”について何も考えていない。ただ、願っているのは、彼がまたこのクラブでプレーすることだ。でも、これはモーとクラブの間の個人的な問題だ。チームメートとして、友人として、僕たちは彼にとって最善の結果になることを願っている。同時に、リヴァプールの選手として、クラブにとって最善の結果も望んでいる。だから、すべての人にとって“ウィン・ウィン”の結末になることを願っている。」
■ アルネ・スロット監督との関係について
「とても良好だ。問題はない。」
■ ルーニーの「サラーはチームメートを侮辱した」という発言について
「彼が何を言ったのか、僕は見ていない。だから、聞いていないことについてはコメントしない。ただ、この件が影響を持つ可能性があるのは事実だ。これは小さな問題ではない。モー・サラーの話だからだ。でも僕は、彼が誰かを侮辱するつもりで発言したとは思っていない。彼には、自分の状況についてどう感じているかを話す“言論の自由”がある。ただし、話せば“結果”は伴う。それは理解しなければならない。チームとして大事なのは、どう感じるかではなく、どう行動するかだ。団結して、今の悪い状況を乗り越える。それが僕たちのすべきことだ。」
■ この数日間のチームの様子について
「インタビュー直後は正直、すごく気まずい雰囲気になると思っていた。でも、実際はそうでもなかった。僕たちは大人だし、これは個人的な問題だと理解し、尊重している。土曜の夜に試合をして、そこからあまり時間はなかった。だから練習場では、回復と休養、そしてインテル戦への集中にすべてを使っている。」
■ 「サラーはクラブ外から不当に批判されていると思うか？」
「正直、彼に対して人々が何を言っているのか、あまり追っていない。だから具体的な批判について意見は言えない。ただ、もし彼がそう感じているなら、それを口にする権利はある。批判はフットボールの一部だ。僕自身は、批判をあまり見ないようにしている。興味がないからではなく、家には3人の子どもがいて、そんな時間がないからね。それに今、僕たちが直面している課題は本当に大きい。」
■ 「自分のレガシーが日常的に評価されるべきだと思うか？」
「フットボールは本当に変化が早い。ついこの前、僕たちはプレミアリーグを制したばかりだ。それは素晴らしい偉業だった。でも今、僕たちは全く望んでいなかった状況にいる。それでも対処しなければならない。それがフットボールというものだ。毎試合、毎週、最高レベルで結果を出さなければならない。それがリヴァプールでプレーするということだからだ。」
■ 「今こそベテランのリーダーシップが最も重要では？」
「間違いなく、そうだと思う。クラブも、ファンも、僕たちにそれを期待している。僕自身、ピッチ内で良いプレーをするだけでなく、若い選手や新加入選手たちを導く存在でありたいと思っている。リヴァプールの“メンタリティ”を次の世代に伝える役割がある。」
■ 「チームはスロット監督を全面的に支持しているか？」
「もちろんだ。完全に支持している。」
■ 「スロットが状況を立て直せると信じる理由は？」
「昨季のプレミアリーグ優勝がすべてを物語っている。クロップの後を継ぐのがどれほど大変か、皆わかっていた。それをやってのけた。それだけで十分に信頼に値する。」
■ サラーのインタビューを受けたチームの姿勢と、インテル戦への意気込み
「まず何より、僕たちはモーを人として心から愛している。彼はチームにとって極めて重要な存在で、素晴らしい人間で、傑出したフットボーラーだ。この9年間、クラブのために信じられないような数字を残し、すべてのタイトルを勝ち取ってきた。だから、今の状況が良いはずがない。それでも、これは個人的な問題だ。最終的に大事なのは、モーとクラブが双方にとって最善の形で合意に達することだ。そして明日のインテル戦。僕たちは勝つために全力で戦う。今の状況を変えるために、良いフットボール、そして“勝つためのフットボール”を見せたい。」
アリソンの言葉から一貫して伝わってきたのは、
「個人の問題と、チームの戦いは切り離す」という強い覚悟だった。
・サラーは「チームにとって極めて重要な存在」であり「素晴らしい人間」
・だが、今回の問題は「モーとクラブの間の個人的な問題」
・チームとして重要なのは「どう感じるか」ではなく「どう行動するか」
・スロット監督への信頼は揺らいでおらず、選手たちは全面支持
そして、アリソンは最後にこう語った。
「僕たちは勝つためにインテル戦へ向かう。
今の状況を変えるのは、ピッチの上での行動しかない」
サラー問題という大きな爆弾を抱えながらも、
リヴァプールは“団結”という唯一の答えで、この難局に立ち向かおうとしている。
参照↓
https://www.liverpoolfc.com/news/alisson-becker-read-goalkeepers-pre-inter-press-conference-full
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