モハメド・サラーの将来を巡る噂が、再び大きくなっている。
ブライトン戦後、ファンに手を振りながらピッチを後にしたエース。その姿は、多くのサポーターに「別れ」を連想させた。
しかし、チームメイトのイブラヒマ・コナテは、その見方に真っ向から異を唱えている。
試合後、フランスの放送局『Canal+』に語った言葉からは、サラーがまだリヴァプールで物語を終えるつもりがないこと、そしてクラブ内部の空気が想像以上に穏やかであることが浮かび上がってくる。
ブライトン戦での復帰と“別れ”を感じさせた仕草
サラーは、ブライトン戦(2-0勝利)でスカッドに復帰。
前半途中からピッチに立ち、ウーゴ・エキティケの2点目をアシストするなど、短い時間ながら確かな存在感を示した。
一方で、試合後にファンへ手を振る姿は、「これがアンフィールドでの最後の試合なのではないか」という憶測を呼ぶことになる。
だが、その振る舞いは、AFCON(アフリカ・ネーションズカップ)に向かう前の一時的な別れに過ぎなかった可能性もある。
コナテが語った“すべて”──サラーは去らない
ブライトン戦勝利後、コナテは『Canal+』のインタビューで、サラーの将来について率直な思いを語った。
以下は、コナテの発言をすべて日本語でそのまま記したものである。
「彼の最後の試合にはなってほしくない。正直に言って、それが彼の最後の試合かどうかは分からない。でも、正直、個人的にはそうだとは思っていない。みんなが見てきたように、サラーがどれだけこのクラブを愛しているか、そしてクラブがどれだけ彼を愛しているかは明らかだ。今回起きたことについては……時には、フラストレーションを抱く選手の気持ちを理解しなければならない。彼はこれまで本当に素晴らしいキャリアを歩み、多くのことを成し遂げてきた選手だからね。内部で何が話されたのかについて、ここで詳しく語るつもりはない。ただ、彼が再びスカッドに入ったという事実が、すでにすべてが整理されたことを示している。彼は、誰からも愛されている選手だ。監督も彼を愛しているし、彼自身も監督を愛している。このクラブでは、みんながお互いを大切にしている。それは本当に印象的なことだよ」
コナテの言葉からは、外部で語られる「不和」や「決裂」とは大きく異なる、クラブ内部の空気が伝わってくる。
スロットの判断と、パフォーマンスが示した答え
アーネ・スロット監督が金曜日の話し合いを経てサラーをスカッドに呼び戻した事実は、決して軽い判断ではない。
そしてブライトン戦でのサラーのパフォーマンスは、その決断が正しかったことをピッチ上で証明してみせた。
問題は感情ではなく、行動とプレー。
そのメッセージは、監督と選手の双方から一貫して発せられている。
AFCON、そして1月の噂へ
これからサラーは、エジプト代表としてAFCONへ向かう。
その期間中も、1月移籍の可能性についての話題が消えることはないだろう。
だが、このような形でリヴァプールのレジェンドがクラブを去るとすれば、それはあまりにも悲しい結末だ。
願わくば、コナテの言葉通り、サラーの物語にはまだ続きがあるはずだ。
契約とクラブの判断
サラーの現行契約は、残り18か月。
理想的なのは、少なくとも今夏まではアンフィールドに留まり、その後に将来を判断することだろう。
34歳を迎えるタイミングで、移籍金を得るために売却するのか、あるいは2027年まで残してフリーでの退団を受け入れるのか。
その決断は、リヴァプールにとっても極めて重要な局面となる。
まとめ
サラーの将来を巡る議論は続く。
しかし、コナテの言葉が示しているのは、少なくともチーム内部では「終わり」ではなく、「継続」が前提として語られているという事実だ。
愛情、理解、そして整理。
騒動の先に残ったのは、崩壊ではなく、関係性の再確認だった。
サラーの物語は、まだ終わっていない。
参照↓

コメント