サディオ・マネが語った言葉は、多くのリヴァプールファンの胸に深く突き刺さるものだった。
ロベルト・フィルミーノ――その名は、数字や戦術を超えた“特別な存在”として、今もなお語り継がれている。
マネは、数多くの偉大な選手とプレーしてきたキャリアの中で、自宅に飾っている唯一のユニフォームがフィルミーノのものだと明かし、心からの敬意を表した。
■ 史上屈指の攻撃トリオの一角
マネとフィルミーノは、リヴァプールで6シーズンにわたり共闘。
そこにモハメド・サラーを加えた3人は、サッカー史に残る最も破壊力のある攻撃トリオの一つを形成した。
メス、ザルツブルク、サウサンプトン、リヴァプール、バイエルン・ミュンヘン、そして現在のアル・ナスルまで、キャリア通算で約250ゴールを挙げてきたマネにとって、
最も多くゴールを演出してくれた選手がフィルミーノ(19アシスト)であることは、両者の関係性を象徴している。
■ 「人生で初めての存在」【コメント全文】
マネはRio Meets ポッドキャストで、フィルミーノについて次のように語った。
「特別だよ。本当に特別だ。僕が育ってきた中で、ボビーみたいなサッカー選手を見たことがない。一度もだ。人生の中で、ボビーみたいなチームメイトに出会ったこともない。僕の人生で、家にユニフォームを飾っている唯一の選手が彼だ。ボビー・フィルミーノができることは、僕にはできない。僕自身を含めて、あんなことができる選手を見たことがない。彼は特別だ。時にはサラーが点を取ったり、僕が点を取ったりしても、ロッカールームで彼はまったく気にしない。僕だったら怒るし、サラーも怒ると思う。僕たち選手は、普通そういうものだからね。でもボビーは違う。彼を見て『この人は一体どんな人間なんだ?』と思ったことがある。誰かに怒っている彼を見たことがない。一度もだ。それはサッカーだけの話じゃない。人生そのものにおいて、彼はいつもそうなんだ。ボビー・フィルミーノは、ただのサッカー選手じゃない」
■ “選手が最も敬う選手”
フィルミーノは、ファンに愛される存在であると同時に、
選手から最も敬意を集める“プレイヤーズ・プレイヤー”でもあった。
自己犠牲、創造性、判断力、そして人格。
リヴァプールの背番号9として、ボールのある・なしに関わらず基準を示し続けた存在は、数字以上の価値をチームにもたらしていた。
■ アンフィールド後の再会
アンフィールドを去って以降、マネとフィルミーノは3度対戦。
アル・ナスル対アル・アハリの一戦では、マネ側が2勝1分と勝ち越している。
その後フィルミーノはサウジアラビアを離れ、アルサッドへ移籍。
現在はロベルト・マンチーニの指導のもと、プレーしている。
マネの言葉は、フィルミーノがどれほど特別な存在だったかを改めて浮き彫りにした。
ゴール数やアシスト数では測れない価値。
怒らず、奪わず、与え続けた男。
ロベルト・フィルミーノは、
フットボールを超えたところで、今もなお人々の記憶に生き続けている。
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