今季のリヴァプールで、最も勢いに乗っている選手の一人がウーゴ・エキティケだ。
直近3試合のプレミアリーグで5ゴール。夏にフランクフルトから加入して以降、公式戦11ゴールと結果を積み重ねている。
この覚醒について、ヘッドコーチのアルネ・スロットは、才能ではなく「ハードワーク」を最大の要因として挙げた。
エキティケの数字が示す“本物感”
エキティケは今季プレミアリーグでPKを除いた得点数8を記録。
この数字を上回っているのは、アーリング・ハーランドただ一人だ。
単なる好調期ではなく、リーグ屈指のストライカーと肩を並べる水準に到達していることが分かる。
スロットが明かした「簡単ではなかった過程」
ウルブス戦を前に、スロットはエキティケの成長過程を率直に語っている。
「彼は、今のフィットネスレベルに到達するために本当に多くのハードワークをしてきた。正直、私自身も“そこまで必要なのか”と少し説得が必要な時もあった。でも彼は必ずやり遂げた。しかも、いつも笑顔だったわけではない！」
エキティケは、決して楽しいトレーニングばかりではない中で、身体的にも精神的にもレベルアップを続けてきた。
セットプレー守備が“ゴール”につながる理由
興味深いのは、スロットが守備と得点を直結させて語っている点だ。
「セットプレーをしっかり守れれば、反対側でゴールを決めるチャンスは大きくなる。0-0の方が、1-0で負けている状況よりゴールを奪いやすい。これは少し奇妙に聞こえるかもしれないが、先制しているか、失点しているかで、相手チームのエネルギーレベルはまったく違う」
エキティケの得点量産は、単なる個人能力だけでなく、チーム全体の守備意識と連動しているというわけだ。
過密日程への備えと“代役の存在”
スロットはエキティケを高く評価しながらも、依存しすぎる考えはない。
「彼はこれから迎える厳しい日程に対応する準備ができていると思う。ただ、彼だけがナンバー9ではない。フェデリコ・キエーザもそのポジションで起用できる。完全に疲れ切った時には、休ませるというより交代させる選択ができる」
これは、若いエキティケを守りながら、長期的に最大化しようとするスロットらしいマネジメントだ。
リヴァプール復調の要因とは？
現在のリヴァプールは公式戦3連勝、直近6試合無敗。
スロットは復調の理由について、こう分析している。
「一番の変化は、以前ほど多くの決定機を与えなくなったことだ。それに、正直に言えば少し運も良くなった。内容では圧倒していたのに、結果が伴わない試合を何度も経験してきたからね」
スパーズ戦、ブライトン戦はいずれも拮抗した内容だったが、結果は勝利。
スロットはこれを「サッカーの本質」だと捉えている。
「パフォーマンスが、必ずしも期待通りの結果を生むとは限らない。それがサッカーの面白さでもある」
- エキティケの覚醒は才能ではなく“積み重ねたハードワーク”の結果
- PKを除いた得点数ではハーランドに次ぐリーグ2位
- 守備、特にセットプレー対応が攻撃力を引き出している
- スロットは過密日程を見据え、キエーザとの併用も想定
- リヴァプール復調の背景には「守備安定＋運の揺り戻し」がある
エキティケは、単なる好調なストライカーではない。
スロット体制の中で「勝てる9番」へと進化しつつある存在だ。
https://www.liverpoolfc.com/news/arne-slot-details-key-factor-behind-hugo-ekitikes-superb-form
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