リヴァプールがアーロン・ブリッグスをセットプレー担当コーチの職から解任した。
感情的な判断ではない。
その決断は、明確すぎるほどの数字によって裏付けられている。
正式就任から、わずか数か月
ブリッグスは昨季も事実上セットプレーを担当していたが、正式にファーストチームのセットプレーコーチに就任したのは9月だった。
もともとは2024年にファーストチーム個人育成コーチとして加入した人物であり、セットプレー専任として迎え入れられたわけではない。
それでもクラブは、セットプレーでの成績があまりにも悪いと判断し、わずか数か月で38歳のブリッグスとの契約を解消する決断を下した。
今後、セットプレーの責任はアルネ・スロットを含むコーチ陣の“集団管理体制”へと移行する。
欧州5大リーグで「最悪」
ブリッグス解任の理由として、最も衝撃的なのがこの事実だ。
欧州5大リーグで、PK以外のセットプレーから
リヴァプール以上に失点しているクラブは存在しない。
- PK以外のセットプレー失点:12
- 同数:ノッティンガム・フォレスト、ボーンマス
平均値で見ても深刻で、
- 100本あたり8.2失点
(これを上回るのはフォレストのみ)
今季ここまでで、リヴァプールが与えたコーナーキックは85本。
これは約12本に1本の割合で失点している計算になる。
問題は「競り負け」ではない
注目すべきは、失点の質だ。
実はリヴァプールは、コーナーキックからの被シュートxGが2.46とリーグで3番目に低い数値を記録している。
これはつまり、
- ファーストボールは比較的うまく跳ね返せている
- 空中戦の人材不足が主因ではない
ということを示している。
問題は明確だ。
セカンドボール、二次局面の対応である。
これは個々の選手の能力ではなく、配置・役割・連動性という“戦術的問題”ある可能性が高い。
過去と比べても異常
リヴァプールがPK以外のセットプレーから12失点以上を喫したのは、
- 2015/16シーズン(15失点)以来
しかも今季は、まだリーグ折り返し前という段階だ。内訳を見ても深刻で、
- スローインからの失点:3(ニューカッスルと並び最多)
- フリーキックからの失点:2
あらゆるセットプレーで、問題が噴出している。
スロットの苛立ちは限界に
スロットは、この状況に対する不満を
すでに公の場で明確に示していた。
「その重要性は分かっているし、年々大きくなっている。だからこそ、今の成績には本当に苛立っている。昨季の途中時点では、セットプレーから1点も失っていなかった。この得失点バランスでは、トップ4、トップ5は不可能だ。優勝など論外だ」
言葉は、明確な警告だった。
守れず、決められず
もし守備が崩れていても、攻撃のセットプレーで結果が出ていれば、評価は違ったかもしれない。
しかし現実は、両面で“最低水準”だった。
- PK以外のセットプレー得点:3(リーグ最少)
- セットプレー得失点差:−9
- 100本あたり得点:2.4(ブレントフォードに次ぐワースト)
- コーナーからの得点:1(ブレントフォードは0)
- 非PKゴールに占めるセットプレー割合:10.3%(リーグ最低)
一方で、リーグ全体は
セットプレー得点が増加する傾向にある。
その流れから、リヴァプールだけが完全に取り残されていた。
これは「必然」
ブリッグス解任は、
スケープゴート探しではない。
- 欧州最悪の失点数
- 改善の兆しが見えない戦術的問題
- 攻守両面での機能不全
- 指揮官の明確なフラストレーション
すべてが積み重なった結果だ。
- リヴァプールは欧州5大リーグ最悪のセットプレー失点数
- 問題は空中戦ではなく、二次局面の戦術
- 攻撃面でもリーグ最低水準
- スロットの我慢は限界に達していた
- ブリッグス解任は「数字が導いた結論」
セットプレーは、もはや“細部”ではない。
勝点を直接左右する生命線だ。
リヴァプールはようやく、
その現実と正面から向き合う決断を下した。
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