将来を嘱望されたデビューは、あまりにも突然、そして残酷な形で終わった。
ジョヴァンニ・レオーニは、9月にアンフィールドで行われたサウサンプトン戦(カラバオ・カップ)でリヴァプールデビューを果たしたが、その試合中に前十字靭帯断裂という大怪我を負った。
19歳という若さで直面した、キャリアを揺るがしかねない試練。
しかしレオーニは、この出来事を「運命」であり、「強くなるために必要な経験」だと受け止めている。
イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』で語った言葉の数々は、彼の人間性とメンタリティをはっきりと映し出している。
「倒れた瞬間に分かった」――怪我の瞬間を語る
レオーニは、怪我を負ったその瞬間の感覚を、率直に振り返っている。
「地面に倒れた瞬間、チームメイトのコナー・ブラッドリーに『前十字をやった』って言ったんだ。初めての経験だったけど、不思議な感覚だった。『終わったな、これで終わりだ』って思った。とても強烈で、人生で一番強い痛みだった……。」
その一方で、彼はこの出来事を“終わり”ではなく、“意味のある出来事”として受け止めている。
「でも、人生には用意されている出来事があると思うし、運命が僕をここに導いたんだと思う。自分自身にはこう言い聞かせている。『これは、僕を強くするために起きたことなんだ』って」
長期を見ない選択──「その日一日」に集中する理由
大怪我からの復帰には時間がかかる。
しかしレオーニは、あえて遠い未来を見ない選択をしている。
「長い目では考えられない。ただ、心を鍛えることだけを考えている。その日一日をしっかり見ること、気持ちが楽になることをして、回復に集中することが大事なんだ。長期的な目標を立てると、回復が遅れた時に新たな問題が生まれてしまうからね」
これは焦りではなく、冷静な自己管理だ。
復帰への最短ルートを、彼自身が理解していることが伝わってくる。
「一番つらい時期はもう過ぎた」――今、見据えるもの
現在、レオーニはAXAトレーニングセンターでリハビリに専念している。
「今、一番つらい時期はもう過ぎた。リハビリをして、プールに入って、ジムでトレーニングしている。フットボーラーにとって、こういう怪我はキャリアの中で一番苦しい瞬間になり得る」
それでも彼の視線は、すでに前を向いている。
「でも今は、以前より強く戻るために“頭”を鍛えたいと思っている。一番大事なのはそこだと思う。頭が、ほとんどの仕事をしてくれるから」
リヴァプールというクラブへの想い
セリエAでブレイクし、イタリア代表にも初招集された直後に訪れたリヴァプール移籍。
レオーニは、この決断を一度も後悔していない。
「リヴァプールのようなクラブから声がかかれば、違った目で見ないわけがない。毎日思うよ、プレミアリーグを選んだのは最高の決断だったって。チームメイトからのサポートや愛情を感じている」
スター選手たちとの日常についても、驚きと敬意を込めて語った。
「テレビで見ていると『どんな人たちなんだろう?』って思うけど、実際に知ってみると、みんな普通の人たちなんだ。ただ、技術的にはほとんど全員が“怪物”みたいな存在だ。ボールを1インチも浮かせないし、もし浮いたら謝ってくるくらいだからね」
憧れと支え――ファン・ダイクとの絆
彼が名前を挙げた選手たちは、単なるスターではない。
「フィルジル・ファン・ダイクは、僕がインスピレーションを受けてきた選手だ。ドミニク・ソボスライのプレースタイルは、これまで見たことがないものだった。モハメド・サラーは、1週間を通しての身体の準備の仕方が信じられない。彼はいつも最初に来る一人だし、回復に取り組み、執念深いほど自分を管理している」
そして、怪我をした直後のエピソードは、キャプテンの存在感を物語っている。
「フィルジルは、本当にキャプテンとしてのカリスマを持っている。怪我をしたあと、彼はすぐに僕に電話をくれた。手術も、彼を手術したのと同じ執刀医だった。今では、お互いに連絡を取り合っているんだ」
ジョヴァンニ・レオーニの言葉には、19歳とは思えないほどの冷静さと強さがある。
怪我を「不運」と切り捨てるのではなく、「意味のある出来事」として受け止める姿勢。
そして、焦らず、その日一日を積み重ねる覚悟。
彼が語った
「これは、僕を強くするために起きたことなんだ」
という言葉は、決意であり、未来への宣言でもある。
復帰までの道のりは簡単ではない。
だが、その先でピッチに立つレオーニは、以前よりも強く、より成熟した選手になっているはずだ。
参照↓
https://www.liverpoolfc.com/news/giovanni-leoni-i-want-come-back-stronger

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