ドミニク・ソボスライの将来は、新契約を巡る話し合いが続いていることで、少しずつ輪郭が見え始めている。
それでも本人は、先のことに気を取られる様子はない。彼が向いているのは、あくまで“今”だ。
「常に前進はしている。でも、まだ何も決まっていない。だから僕は、毎週、毎回のトレーニングで、チームのため、ファンのためにベストを尽くし続けるだけだ。将来に何が起こるかは分からない。もちろん、ここで幸せだ。でもサッカーがどういう世界かは分かっているし、それは誰もが考えなきゃいけないことなんだ」
その言葉には、リヴァプールへの誠実さと、この世界で生きる選手としての現実感がそのまま表れている。
PK失敗にも折れないメンタリティ
ハンガリー代表主将は、バーンリー戦で前半のPKをクロスバーに当ててしまった。
5日前には、バーンズリー戦で自陣ゴールエリア内のヒールパスが失点につながるという痛恨のミスもあった。
それでも、ソボスライの評価が大きく揺らぐことはない。FAカップのバーンズリー戦では35ヤードの衝撃的なゴールを決め、今季ここまでチーム随一の存在感を放ってきた選手だからだ。
本人は、この一週間をこう振り返っている。
「個人的には、タフな1週間だった。バーンズリー戦ではミスをした。でも、あれは侮辱のつもりじゃない。アーセナルでも、シティでも、チェルシーでも、同じことをしていたと思う。続けたかっただけで、(GKのジョルジ・ママルダシュヴィリに)返すふりをしただけなんだ。それははっきりさせておきたい」
そして、PK失敗についても一切逃げない。
「PKを外した。でも次も蹴る。そして次は決めるって確信している。忘れることが一番大事だ。でももちろん、そこから学ばなきゃいけない」
さらに、日々の姿勢についてもこう語る。
「正直、毎回のセッション後の僕を見れば分かるはずだ。これ以上練習できないくらいやっているし、“もうやるな”って言われるほどだ。それでも続けるし、次のチャンスが来たら必ずものにする」
サラーへの敬意、そしてチームへの忠誠
ただし、その“次のPK”は回ってこないかもしれない。
第一キッカーであるモハメド・サラーが、アフリカ・ネーションズカップを終えて復帰する予定だからだ。
ソボスライはサラーと親しい関係にあり、復帰後は役割を譲るつもりだと、はっきり口にしている。
「彼が戻ってきたら、PKは彼が一番手だ。でも彼が戻るまでは、僕が一番手だ。彼は、外したときに何を考えるべきかアドバイスをくれるはずだ。彼自身も何度か外しているけど、それでも前に進み続けて、起きたことを忘れられる選手だから」
サラーは遠征前にアルネ・スロットとの衝突が報じられ、将来にも不透明感が漂っている。
それでもソボスライは、そこに踏み込まない。
「僕たちは何でも話す。でもそれは僕と彼の間のことだ。彼は戻ってきて、僕たちは前に進み続けるだけ。彼がここにいるかどうかは、監督とクラブの決断だ。僕たちの問題じゃない。彼自身の問題なんだ」
ミスから逃げない。責任からも逃げない。仲間への敬意も忘れない。
ソボスライの言葉は、そのまま彼の姿勢そのものだ。
「次も僕が蹴る。そして決める」。
その一言に、この男がリヴァプールで背負おうとしている覚悟のすべてが詰まっている。
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