バーンリー戦を前に行われた記者会見で、アルネ・スロットはリヴァプールの“現在地”を率直な言葉で語った。
ロバートソンへの賛辞、11試合無敗という現状への評価、チャンピオンズリーグ出場権の重み、そして“理想的なバランス”を探し続けるチームの課題。
そこにあったのは、楽観でも悲観でもない、現実を直視した指揮官の視線だった。
アンディ・ロバートソンの将来と、今季の役割について
「彼が語った内容には、大きな賛辞を送りたい。とても成熟していて、言っていることはすべて理解できる。すべての選手が、今の自分の立場について“毎試合先発ではない”という同じ感情を持つべきだと思う。それでも彼が、今の立場にも喜びを見出していると言ってくれたこと、そしてこれまで長年にわたってこのクラブにどれほど重要な存在だったかを理解していることを、とても嬉しく思っている。彼は今でも重要な存在だ。確かに、彼は思っていたほど多くの試合には出られていないかもしれない。それでも、彼の振る舞いやメディアでのコメントは大きな称賛に値するし、過去8年半にわたってこのクラブにどれほど貢献してきたかを物語っている」
11試合無敗と「次のステップ」について
「理想を言えば、11試合無敗ではなく“11連勝”だ。それが常に目指すところだ。それが現実的かどうかは別として、アストン・ヴィラのように連勝を重ねているチームもある。だが、PSV戦で4点目を失った時点から、今の我々がいる場所を比べれば、はるかに良い状態にある。それでも改善の余地は十分にある。それは、昨季この時期にリーグ首位、CL首位だった時ですら同じだった」
今季のチャンピオンズリーグ出場権確保について
「プレミアリーグで戦っている以上、簡単ではない。挙げられているチームはどこも非常に良い戦力を持っている。特に、開幕6試合後の位置と比べれば、理想的な状況を作れてはいない。だが現実として、今は4位争いをしている。ヴィラが素晴らしいシーズンを送っているからだ。リーグ戦にはまだ多くのものが懸かっている。チャンピオンズリーグ出場が、どのクラブにとっても、そしてこのクラブにとってもどれほど重要か、我々は分かっている。それが2、3年前に叶わなかった時、クラブは財政的にも大きな影響を受けた。リーグはかつてないほど強くなっている。だからこそ、我々はリーグで本当に良い成績を残さなければならないし、FAカップやCLも戦っていく」
バーンリー戦について
「アウェイでの試合を思い出すだけでいい。95分にようやく、ハンドによるPKをもらえた試合だった。ただ、3週間後には、ユナイテッド戦で明確なハンドがPKにならなかった。人生も、特にレフェリーの判定も、常に“正当な結果”が得られるとは限らない。あの試合でも、PKを得る前に何度もチャンスはあったが、彼らは本当に難しい相手だった。そしてそれは、他の多くのチームに対しても同じだ。だから我々は準備を整える。ホームゲームで、ボール保持からもっと多くのチャンスを生み出せることを示したい。今週もその点を取り組んできた。人々が『これだ、ボール保持がチャンスに変わった』と言う瞬間を待っている。ただし、チャンスを増やせば、よりオープンにもなる。そのバランスを見つけなければならない」
“理想的なバランス”について
「直近11試合では、ほとんどチャンスを与えていない。その前、連敗していた時期は多くのチャンスを作っていたが、同時に多くのチャンスを与えていた。今振り返ると、『あのオープンな試合をもう一度』と思う人もいるかもしれないが、結果は伴っていなかった。だからバランスが必要だ。選手たちは成長し、自信を取り戻し、フィットネスも上がっている。この11試合以上に、シーズンを加速させる瞬間を我々は待っている」
ブラッドリーの負傷が1月の補強方針に影響するか
「我々が直面している課題について、全員が同じ認識を持っている。ただ、それが“必ず動く”という意味ではない。全員が状況を理解している、というだけだ」
クロスや“ゴール前への侵入”について
「間違いなく、もっとクロスを上げるべきだ。外からの攻撃が少ないと、ゴール前の選手は“しばらくボールに触っていない”と感じ、下がってボールを受けに来てしまう。その瞬間にクロスを上げても、ゴール前が手薄になる。相手はGKを含めて11人がボックス内にいることも多い。だから常に数的不利になる。それでも、時に“不利すぎる”状態になることがある。オランダでは“連鎖反応”と言うが、すべてはつながっている。多くの中盤の選手は足元でボールを受けるのが得意だが、同時に“ボックスへ侵入する役割”も必要だ。それは誰が見ても明らかな課題であり、我々も話し合っている」
スロットは、チームが「良い方向に進んでいる」ことを認めながらも、満足してはいない。
11試合無敗は通過点に過ぎず、彼が本当に求めているのは“勝ち続けるリヴァプール”だ。
守備の安定と、攻撃の創造性。
その両立という難題に挑みながら、チームは少しずつ“答え”に近づいている。
「いつか、すべてが噛み合う瞬間が来る」
スロットの言葉は、アンフィールドに再び“流れ”を呼び込む、その前触れのようにも聞こえた。
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