アンフィールドに、重苦しい空気が漂っている。
プレミア上位勢相手のアウェイ未勝利。
チャンピオンズリーグ出場権も未確定。
そして、ファンから浴びせられる厳しい視線。
かつて期待された“新時代”は、今、大きな疑問符に包まれている。
だがその中でも、アルネ・スロットの姿勢は変わらなかった。
「辞めようと思ったことは、一度もない」
逃げない。
揺らがない。
批判の中心に立ちながらも、指揮官は来季への確かな自信を口にした。
『Liverpool Echo』を含むメディアから、「辞任を考えたことはあるか?」と問われたスロットは、クラブ立て直しへの意欲を強調した。
「自分は常に続けたいと思ってきた。そして、君たちが示唆しているようなことを考えたことは一度もない。なぜなら、自分は何度も言ってきたように、このクラブは来季、今季よりも良い状態になると思っているからだ。今季でさえ、2カ月前まではまだ多くのものを争っていた。パリ・サンジェルマン戦とマンチェスター・シティ戦に敗れたことで、初めて“何も勝てなくなった”状況になった。それでも、まだチャンピオンズリーグ出場権という“勝利”は残っている。自分のキャリアで、シーズン終盤にタイトル争いをしていないのは初めてのことだ。これまで、一度しか無冠で終わったことがない。だから今回が2度目になる。それは少し新しい経験になるね。でも、2カ月前まではまだ戦っていた。だから、“辞める”なんて考えは一度も頭をよぎらなかった」
現在のリヴァプールのサッカーは、スロット就任当初や、ユルゲン・クロップ時代のスタイルとは大きく異なっている。
チェルシー戦ではアンフィールドで消極的な戦い方を見せ、後ろに引いてしまったことで、不調だった相手に自信と主導権を与えてしまった。
実際、チェルシーが今季プレミアリーグで“相手より走行距離で上回った”のは、この試合が初めてだった。
こうした批判によって、自身の戦術や哲学への信念が揺らいだか問われると、スロットはこう返した。
「自分は47歳だ。もう12歳じゃない。16歳からプロサッカー選手としてやってきた。もちろん、今のレベルではなかったかもしれない。でも、人々が“素晴らしい選手だ”と言う時もあれば、“そうでもない”と言う時もあることには慣れている。監督も同じだ。こういうクラブでいきなりキャリアを始めるわけじゃない。ここに来るまでの積み重ねがある。だから、ポジティブな批判もネガティブな批判も、我々は慣れている。もしそれに耐えられないなら、こういうクラブには絶対に辿り着けない。そして今季、自分が学んだことの一つは、“自分は批判にかなりうまく対処できる”ということだ。自分は変わらない。冷静な頭を保ち、自分がやりたいことをやり続けられている」
リヴァプールの監督である以上、
批判から逃れることはできない。
称賛も、疑念も、すべてがアンフィールドの一部だ。
そして今、スロットはその真ん中に立っている。
結果が出なければ、声はさらに大きくなるだろう。
それでも彼は、辞めることではなく、変えることを選んだ。
この苦しいシーズンが、
“終わり”になるのか。
それとも――
次のリヴァプールを作る“始まり”になるのか。
参照↓
https://www.liverpoolecho.co.uk/sport/football/football-news/arne-slot-explains-wont-quit-33943831

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