かつて、“アンフィールドで最も恐れられたチーム”だった。
前から襲いかかるプレッシング。
世界最高クラスのCB。
そして、簡単には崩れない守備。
だが今、その面影は薄れつつある。
アストン・ヴィラ戦。
4失点。
崩壊したハイライン。
そして試合後、オリー・ワトキンスは“今のリヴァプール”について、あまりにも率直な言葉を口にした。
「彼ら相手なら、いつもチャンスが来る気がする」と。
それは単なる挑発ではない。
今季のリヴァプールが抱える“最大の問題”を、対戦相手自らが証明してしまった瞬間だった。
試合後、リヴァプール戦を“楽しんでいるのか”と問われたワトキンスは、アルネ・スロットにとって非常に厳しい現実を突きつけるような、率直すぎるコメントを残した。
「彼らはハイラインで戦うけど、オフサイドトラップが機能していないんだ。だから守備ラインがバラバラになっていて、自分が走り込めるスペースがかなりあるように感じる。彼ら相手だと、いつもチャンスが来る気がする。もちろん、これは彼らへのリスペクトを欠くつもりで言っているわけじゃない。センターバック2人は世界最高クラスだと思う。でも、自分はその間にあるスペースやチャンスを見つけられると感じている。相手がああいうハイラインなら、自分は裏へ走り込んで脅威を作るのが好きなんだ」
ワトキンスは、フィルジル・ファン・ダイクとイブラヒマ・コナテを“世界最高クラス”と称賛することで多少フォローはした。
だが、その言葉の本質は非常に厳しい。
リヴァプールは今季ずっと守備が脆かった。
しかし今や、プレミアリーグのFWたちが“スロットの守備陣は戦いやすい”と公然と語るようになってしまった。
リヴァプールは今季、全公式戦で77失点。
これは20年以上で最悪の数字だ。
また、リーグ戦52失点は、38試合制になって以降初めて“50失点超え”となった。
さらに、今季プレミアリーグでリヴァプールより多く失点しているのは、リーズと下位4クラブだけだ。
そして何より深刻なのは、対戦相手が“悪気はない”と前置きしなければならないほど、リヴァプールの弱点が明白になっているということだ。
それ自体が、今の状況を物語っている。
ヴィラ・パークでの惨敗によって、チームの自信はかつてないほど低下している。
しかも、リヴァプールはいまだチャンピオンズリーグ出場権を正式には確定させられていない。
そして今、すべてが“最終節までもつれる可能性”すら出てきた。
最終節、アンフィールドにはブレントフォードがやって来る。
その試合は同時に、モハメド・サラーとアンディ・ロバートソンの別れの舞台にもなる。
しかし現在のリヴァプールは、自らの不安定なパフォーマンスと消極的な姿勢によって、“チャンピオンズリーグ出場権を逃す可能性”すら生み出してしまった。
しかも、それが“近年最大級のレジェンド2人のラストマッチ”と重なるかもしれないのだ。
最も危険なのは、
弱点が“相手に完全に理解されている”ことだ。
今のリヴァプールは、
恐れられるチームではなく、“攻略法が見えているチーム”になりつつある。
それは、クロップ時代には考えられなかった現実だ。
77失点。
崩れるハイライン。
そして揺らぐ自信。
アンフィールドはいま、大きな岐路に立っている。
このまま崩れていくのか。
それとも――
この屈辱を、“再建の始まり”へ変えられるのか。
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