いよいよ、“イラオラのリヴァプール”が本番を迎える。
プレシーズン6試合を経て、アンドニ・イラオラ監督にとって初の公式戦となるプレミアリーグ開幕戦が目前に迫った。舞台は難攻不落のセント・ジェームズ・パーク。新監督マティアス・ヤイスレ率いるニューカッスルとのアウェーゲームから、2026-27シーズンが幕を開ける。
「今週は少し違う。空気が違うんだ」
親善試合とは明らかに異なる緊張感を感じながら、指揮官は待ち望んだ公式戦への高揚感を隠さない。
一方、移籍市場ではカーティス・ジョーンズの動向に触れながら、ウイングについて「十分な人数がいない」と明言。さらなる補強の可能性を認めるとともに、プレシーズンで存在感を放ったコーディ・ガクポを「最も良かった選手の一人」と高く評価した。
新シーズンの目標、補強方針、ガクポへの信頼、そしてニューカッスルへの警戒――。公式戦初陣を前に、イラオラが新生リヴァプールの現在地を語った。
リヴァプール指揮官として初めてプレミアリーグの試合を迎えることについて
「ワクワクしているよ。選手たちとトレーニングしていても、その空気を感じる。今週は少し違うんだ。これまでも親善試合に向けて準備してきたし、対戦相手を想定して取り組んできた。でも、今回は空気が違う。日曜日にあそこへ行って、そのプレッシャーを感じて、自分たちが本当に好きな公式戦を始めることを楽しみにしているよ。」
今シーズンに期待することについて
「きっと君たちは僕に、目標やタイトルについて聞くだろうね。僕が望んでいるのは、本当に良いチームになることだ。自分が持っている素晴らしい選手たちを最大限に生かしたい。そうすることで、すべてを争えるチャンスを手にしたいと思っている。」
移籍市場について
「監督として言えば、これは簡単な話なんだ。本当なら7月13日の初日から、全選手が揃っていて、すべてのポジションにトップレベルの選手が2人ずついてほしい。でも、実際の競争や移籍市場がどう動くかは理解している。市場が開いたままシーズンが始まる以上、僕たちコーチ陣もその状況に適応しなければならない。正直、この2週間とか10日間くらいの時期は嫌いだよ。不確定なことが多すぎるからね。でも、それはリヴァプールだけの話じゃない。移籍市場が開いている限り、どこのクラブでも同じだ。僕たちは適応しなければならない。正直、そういうことを考えることにあまり時間を使いたくないんだ。これから移籍市場についてたくさん質問されるのは分かっているけど、僕はニューカッスル戦に集中している。僕にとってはそれが非常に大きな試合だ。今この建物にいる、とても優れた選手たちを最大限に生かして、最初から競争力のあるチームにしたい。」
移籍ターゲットとカーティス・ジョーンズについて
「僕が何を言うかは分かっていると思う。自分たちの選手ではない選手について話すことはできない。質問の意図は理解しているよ。カーティスについては、みんな状況を知っていると思う。まだ正式ではないと思うけど、現在進行中の状況がある。カーティスについては理解している。彼とは話をした。確か最初か2回目のトレーニングの時に話したと思う。僕は選手として彼をとても高く評価している。そして彼がこのクラブを愛していることも、最初から僕にははっきり分かった。ただ、最終的にはおそらく今のような結末になるだろうということも理解していた。何が必要かと聞かれれば、僕の中では明確な部分もある。特に今はウイングだね。そのポジションを専門的にプレーできる選手が十分にいない。それ以外のポジションについては、移籍市場でチームを本当に良くできる状況があるなら、柔軟に、オープンな考えを持っておく必要があると思っている。『ここに選手が必要だから獲る』ということではない。そうではなくて、スカッドを向上させるための補強なんだ。すでにここにはとても良い選手たちがいる。だから、その選手たちよりさらにチームを良くするためには、それ相応の特別なレベルの選手が必要になる。」
コーディ・ガクポについて
「コーディは本当に良いパフォーマンスをしている。初日からすごく良いトレーニングをしていると思うし、自分のポジションで何を求められているのかもしっかり理解している。話をすればすぐに分かるけど、彼はゲームを理解している。とても頭の良い選手だ。プレシーズンの親善試合でも、僕たちの中で最も良かった選手の一人だと思う。間違いなく、とても良い状態にある。もちろん先発11人については言えないよ。選手たち自身もまだ知らないんだから、僕がここで明かすことは絶対にない。ただ、コーディが非常に良い状態にいることは間違いない。」
ニューカッスルの新監督マティアス・ヤイスレについて
「彼のことは以前から知っている。でもシーズン最初の試合だから、どうしてもすべてを必要以上に分析してしまうものなんだ。彼が過去に率いていたチームまで含めてね。ニューカッスルについては、参考にできる親善試合がそこまで多くない。ただ、最終的にはスタイルが大きく変わるとは思っていない。ニューカッスルはトランジションで強いだろうし、前線には非常に速い選手がいる。フィジカルも強いチームだ。特にホームでは、セント・ジェームズ・パークの雰囲気もかなり強烈になる。シーズン最初の試合として簡単ではないことは分かっている。だからこそ、立ち上がりからその強度に対応しなければならないし、相手の選手たちのレベルにも準備しておかなければならない。僕たちはそのための準備をしているよ。」
準備期間は終わった。
イラオラが就任してから、リヴァプールは新たな強度、新たな守備、新たな考え方をチームへ落とし込んできた。
もちろん、完成形にはまだ遠い。
指揮官自身も認めるように、移籍市場では特にウイングの層に課題が残り、新加入選手との関係性もこれからさらに深めていかなければならない。
それでも、シーズンは待ってくれない。
そしてイラオラが今見ているのは、まだクラブにいない選手ではなく、目の前にいる選手たちだ。
「今ここにいる、とても良い選手たちを最大限に生かす」
その言葉通り、ガクポをはじめプレシーズンで評価を高めた選手たちをどう組み合わせ、ニューカッスルのスピード、フィジカル、そしてセント・ジェームズ・パークの圧力に立ち向かうのか。いきなり大きなテストが待っている。
目標は明確だ。
ただ参加するのではなく、「すべてを争えるチーム」になること。
「今回は空気が違う」――。プレシーズンで描いてきた理想を、ここから勝点へ変えていく。セント・ジェームズ・パークで、アンドニ・イラオラ率いる新生リヴァプールの本当の物語が始まる。


コメント