マンチェスター・シティ戦の0-4敗戦から、わずか数日。
リヴァプールに残された時間はほとんどないまま、チャンピオンズリーグ準々決勝という大一番が迫る。
その前日会見でアルネ・スロット監督が強調したのは、敗戦そのものではなく「時間帯」だった。
「最初の35分は良かった。しかし20分で試合を壊した」
この言葉が示すのは、リヴァプールの“本当の現在地”。
そして、それを修正できればまだ戦えるという確かな手応えでもあった。
シティ戦での敗戦について
「サッカーでは、自分たちのやりたい形があっても様々な理由でできないことがある。その一つが良いプレーをしていると感じている中での失点だ。特に痛いのは、前半終了間際と後半開始直後の失点だ。実際、前半は互角に戦えていたのに2-0で折り返すことになった。そして後半開始直後に3点目を奪われ、その後の数分間はオープンになりすぎた。サラーにも大きなチャンスが2回あったが、全体としては苦しい時間だった。4-0になった後はシティが無理をしなくなり、ボールは持てたがチャンスはあまり作れなかった。ただ、あの状況でも選手たちが諦めたとは思っていない。キャプテンが強い反応を示したのも良いことだし、それを試合でも示せることを期待している。」
PSG戦に向けた自信の根拠
「答えはシンプルだ。最初の35分間だ。4-0で負けたこと自体は初めてではないし、10〜20分の悪い時間帯で一気に失点するのも今季よくあったことだ。今回はその20分で4失点したが、実際には相手に与えたチャンスはその4回だけだった。最初の35分の内容を見れば、シティやPSGのような世界最高レベルのチームとも互角に戦えると確信している。ただし、もし明日もあの20分のようなプレーをすれば、また4失点するだろう。だからこそ、試合開始から終了まで、あの35分のレベルを維持することが必要だ。
敗戦後の選手との対話
「選手とはミーティングでも個別でも話している。ファン・ダイクが語った感情は、選手、スタッフ、そしてファン全員が感じているものだ。失望から立ち直るには1〜2日は必要だが、その前に改善点をしっかり向き合う必要がある。そして改善点は明確で、誰が見ても分かるものだ。」
PSGの特徴について
「シティとは違い、PSGはボールを持つ時間をほとんど与えてくれない。ルイス・エンリケのもとで、彼らは常にプレッシャーをかけ続けるチームになっている。つまり、シティ戦のようにボールを持てる時間は期待できない。」
ネガティブをどうポジティブに変えるか
「今季は多くの挫折を経験してきた分、ネガティブな状況への耐性はついている。今回の敗戦は大きなものだったが、リーズ戦やフラム戦での失点も同じくらい苦しかった。それだけ多くの試練を乗り越えてきている。」
プレッシャーについて
「準々決勝という時点で、それだけで特別な試合だ。相手は昨季の欧州王者であり、今季も非常に強い。ただ、これは「セカンドチャンス」でもある。シティ戦の20分間の自分たちではなく、最初の35分の自分たちを見せる機会だ。」
“有利・不利”について
「2試合で決まる戦いにおいて、有利不利はあまり重要ではない。昨季はPSGに4-0で負けてもおかしくなかったが、アリソンの活躍で1-0勝利を拾った。細部がすべてを決める。特にPK戦では、技術だけでなく運の要素もある。」
今後の展望
「まずは明日の試合、その次にフラム戦、そして再びPSG戦、さらにエヴァートン戦と続く。先のことは考えず、一戦一戦に集中する。」
チームの不安定さについて
「今季のパフォーマンスが不安定なのは事実だ。しかし、リヴァプールは困難な状況で何度も立ち上がってきたクラブだ。今季も何度か立ち上がったが、また崩れてしまった。それでも再び立ち上がる必要がある。このクラブは困難な状況でも特別なことを成し遂てきた歴史がある。」
最後に
「このチームにはクオリティがある。そしてPSGにも当然ある。それでも、これまでレアル・マドリード戦などで見せたように、ヨーロッパのトップと戦える力はある。あとは、それをもう一度ピッチで示すだけだ。」
サッカーは90分で決まる。
だが、その中のわずかな“時間帯”がすべてを左右する。
スロットが求めているのは、特別なことではない。
「最初の35分を90分間続けること」——それだけだ。
もしそれができなければ、再び同じ結末が待っている。
だが、もしやり切れば、相手がPSGであろうと勝機はある。
これはリベンジではない。
リヴァプールが“どのチームなのか”を証明するための一戦だ。
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