「その値上げ、本当に必要か?」リヴァプールのチケット価格問題をデータで検証

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リヴァプールが発表したチケット価格の引き上げ――。

クラブは「運営コストの上昇」を理由に掲げたが、
その説明に疑問の声が上がっている。

果たして、この値上げは本当に必要なのか。

フットボール財務の専門家による分析は、
クラブの主張とは異なる“もう一つの現実”を浮き彫りにしている。

値上げの影響は「わずか0.17%」

今回の価格改定により、クラブが得る追加収益は年間約120万ポンドと見込まれている。

しかしこれは、年間収益のわずか0.17%過ぎない。

チャンピオンズリーグでは、1勝するだけで約182万ポンドの収入が入ることを考えれば、
この値上げが財務的にどれほど小さな意味しか持たないかは明らかだ。

いわば、“焼け石に水”である。

クラブの主張「コスト増」は正しいのか

CEOのビリー・ホーガンは、
アンフィールドの運営コストが過去10年で85%増加したと説明している。

さらに、
・光熱費:4年で+107%
・事業税:同期間で+286%

と、確かにコスト増は無視できない。しかし、この数字には“重要な前提”が抜けている。

収益も同時に増えているという事実

スタジアム拡張(アンフィールド・ロード・エンドなど)によって、コストだけでなく収益も大幅に増加している。

実際、
試合日収入は約5200万ポンド増加し、
ほぼコスト増と同じ割合で伸びている。

つまり、
「コスト増=値上げが必要」という単純な構図ではない。

ファンの負担はすでに大きく増加

さらに重要なのは、サポーターが支払う金額の変化だ。

FSG体制以降、
・試合日収入:+182%
・観客数:+40.9%

この差が意味するのは、
“1人あたりの支出増”である。

現在、平均支出は約82.11ポンド。

2011年の42.44ポンドと比較すると、実に93.5%の増加だ。一方で、物価上昇(CPI)は49.6%。つまり、ファンの負担はインフレ以上に増えている。

歴史的に見ても「高すぎる」現実

1994年、コップ席のチケットは4.50ポンドだった。

これを現在の物価に換算しても約10ポンド。

しかし2026年の最安価格は39ポンド。

単純なインフレでは説明できない価格上昇が起きている。

本当の収益源は別にある

2026年のリヴァプールの総収益は7億300万ポンド。

そのうち、マッチデー収入はわずか16.5%に過ぎない。つまり、テレビ放映権や商業収入こそが主な収益源であり、チケット収入の重要性は相対的に低下している。

それでも値上げする理由とは

ここまでのデータを踏まえると、
今回の値上げは「必要不可欠」とは言い難い。

むしろ、ホスピタリティ収入が拡大する中で、“誰がその負担を背負うのか”という問題が浮き彫りになる。

フットボールは、誰のものか。

クラブか。
それとも、スタンドを埋めるサポーターか。

数字だけを見れば、答えは明らかだ。

値上げがなくても、クラブは成り立つ。

それでも値上げを選ぶのか――

その判断が、リヴァプールというクラブの“在り方”を示すことになる。

参照↓

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