「『9月1日が待ち遠しい』――イラオラが語る新生リヴァプールの現在地 ヴィルツの起用法、補強、若手の台頭まで」

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アンドニ・イラオラが、新シーズンへ向けて形を作り始めたリヴァプールの「現在地」を語った。

アメリカツアーではサンダーランド、レクサムを相手に2連勝。しかし、新監督が目指すチームはまだ完成形には程遠い。ワールドカップを戦った主力が段階的に合流し、移籍市場も開いているなか、イラオラ自身も「開幕初日から完璧にはならない」と認めている。

それでも、フロリアン・ヴィルツを「ストライカーの後ろ」で起用する構想、アレクサンダー・イサクへの大きな期待、両サイドをこなせるウインガーの重要性、そしてプレシーズンで指揮官を驚かせた若手たち――少しずつ、新生リヴァプールの輪郭は見え始めている。

「9月1日になれば、『これが自分たちだ。ここから作っていこう』となる」

不確定要素の多い8月を乗り越えた先に、イラオラはどのようなリヴァプールを作り上げようとしているのか。最新会見から、その構想と手応えが見えてきた。

1年前、ボーンマスの監督としてシカゴを訪れた時から、指揮官としてどのように成長したと感じているか

「1年前よりも、かなり良い監督になっていると思いたいね。プレミアリーグでさらに1年間の経験を積むことができた。個人的に言えば、昨シーズンは本当に素晴らしいシーズンだった。ただ、今はまったく違う挑戦だ。求められるものはさらに高くなるし、選手たちのレベルも高い。監督である僕にとっては、新しい状況に戦術的に適応していくことが一つの挑戦になる。今はまだ最初の段階で、最初のプレシーズンツアーだけど、順調に進んでいると思う。かなり満足しているよ。ただ、まだ多くの主力選手たちが合流する必要があるし、彼らをチームに組み込んでいかなければならない。ここまではかなり段階的に進めてきたけど、良い方向へ向かっていると思う。」

フロリアン・ヴィルツがチームにもたらす影響と、リーズ戦への出場について

「もちろん全選手が重要だけど、特にフロについて言えば、僕たちは彼の非常に良い状態を引き出す必要がある。彼が何をもたらしてくれる選手なのかは分かっているし、僕たちのプレーモデルにも合っていると思う。僕としては、おそらくストライカーの後ろのポジションで考えている。ドイツ代表では左寄りでプレーすることもあったのは分かっている。ただ、まずはストライカーの後ろのポジションで彼と取り組んでいくつもりだ。選手として非常に完成度が高い。すでに持っている素晴らしい能力に、さらにいくつかのものを加えていきたいと思っている。最初の数日間のトレーニングを見た限りでは、メンタル面でも良い状態にある。良い形で、力強くスタートしてくれることを願っている。」

ジョー・ゴメスの負傷を受け、新たな選手を獲得する可能性について進展はあるか

「いや、今のところ特にない。ここまでの試合を見てもらえば分かるように、現在のセンターバック陣はかなり手薄だ。まだフィルジル(・ファン・ダイク)も合流していない。現時点で本職のセンターバックと呼べるのは、モル(・タラ・ンディアイ)とイフェ(・ンドゥクウェ)だけだ。2人とも18歳で、クラブに加入したばかりだけど、本当に素晴らしいプレーをしている。昨日のレクサム戦ではルーク・チェンバースもそこでプレーした。彼はセンターバックではないけど、本当に、本当に良いプレーをしてくれた。何人かの選手が戻ってくるまでは、今いるメンバーで対応していかなければならない。ジェレミー(・ジャケ)はもうプレーできる状態だと思うし、フィルジルも戻ってくる。ただ、サンダーランドやレクサムという良いチームを相手に、18歳のセンターバックを起用しながら、チームが落ち着きと守備の安定感を示してくれたことには満足している。それは彼らのことを非常によく物語っていると思う。」

シカゴでの滞在をどれだけ楽しんでいるか、そして今回のキャンプがどれほど有益なものになっているか

「またシカゴに来ると知った時は、本当にうれしかった。昨年のプレシーズンにもボーンマスと一緒にここへ来て、2週間滞在した。素晴らしい街だと思うし、施設もしっかり整っている。それに、少し時間がある時には街へ出てコーヒーを飲んだり、もしかしたら一度くらいどこかへ夕食を食べに行ったりすることもできる。人々も非常に礼儀正しく接してくれる。もちろん、今はリヴァプールの監督だから、昨シーズンここへ来た時とは注目度がまったく違うということも理解している。それでも本当に素晴らしいよ。本当に、本当に良い時間を過ごせている。リーズ戦でもしっかりとした形で締めくくれればと思っている。最後の試合では移動する必要もないからね。この前は嵐の影響で移動が大変だった。この2週間を良い形で終えられると思っている。」

レクサム戦でリオ・ングモハを右サイドで起用した理由について

「理由は2つある。まず、僕はウインガーたちに、両サイドでプレーできる能力を身につけてほしいと普段から考えている。もちろん、片方のサイドのほうがプレーしやすい選手がいることは分かっている。ただ、僕たちのチームは基本的に左右対称ではない。だから、ある試合では片方のウインガーがより多く守備をしなければならないこともあるし、もう一方が高い位置を取ることもある。より内側でプレーする場合もあれば、外側でプレーする場合もある。だから両サイドで起用できる選択肢を与えてくれるなら、結果的に選手自身にとっても出場時間を得やすくなる。もちろん、今はプレシーズンだから、それぞれの選手がどこで最も快適にプレーできるのかも確認しなければならない。ただ、これまで僕が率いてきたクラブでは、ほとんどのウインガーが左右両方でプレーしてきた。試合中にウインガーの左右を入れ替えることも何度もあった。今のチームでもそうした多様性を持つことができれば、僕にとっては非常に大きな助けになる。」

移籍市場で獲得する可能性のあるウインガーにも、左右両方でプレーできる能力を求めるのか

「そうだね。それは非常に優れた能力だと思う。結局のところ、両サイドでプレーできれば、相手にとって予測しにくい選手になれるからね。もちろん、ほとんどの選手には得意なサイドがある。それでも、例えば70%の試合では得意なサイドでプレーするとしても、特定の試合では反対側でプレーしてもらう必要が出てくるかもしれない。特定のマッチアップを狙いたい場合もあるし、反対側に相手の弱点があると判断することもある。そういう時、戦術的に見て両サイドでプレーできる選手がいれば非常に大きい。選手自身にとっても出場時間を増やすことにつながるし、僕たちにとってもスカッドをより有効に活用できるようになる。」

アレクサンダー・イサクが今シーズンどれほど重要な存在になるか

「アレックスは良い状態で戻ってきたと思う。ワールドカップでも良かったし、快適にプレーしているように見えた。ここで最初のトレーニングを見たけど、良い状態のアレックスを見ることができたと思う。もちろん、トレーニングを始めたばかりだから、まだ本当に序盤だ。ただ、リーズ戦では何分かプレーできればと思っているし、そこからしっかりとしたプレシーズンを積んでほしい。期間自体はそれほど長くないけど、質の高いトレーニングを3〜4週間積めることを願っている。そして、良い状態に持っていきたい。今シーズン、彼は僕たちにとって非常に大きな存在になるからね。」

ワールドカップ組の合流や9月まで続く移籍市場を考えると、イラオラが目指すチームの完成形を見るまで数週間かかるのか

「おそらくそうなると思う。ただ、それは選手たちとの合流が遅れるからでも、新加入選手が遅れてやって来るからでもない。仮にプレシーズン初日から全選手が揃っていたとしても、監督が代われば、こういうことには時間が必要なんだ。もちろん、開幕初日から完璧な状態で、すべてが整っていると言えればいい。でも、おそらくそうはいかないだろう。できる限り早く適応していかなければならない。個人的に、僕は8月という月が本当に嫌いなんだ。シーズンは始まっているのに、誰かが退団するのかまだ分からないし、誰が加入してくるのかも分からない。非常に多くの不確定要素がある。たくさんの疑問符を抱えた状態で、一つのチームをしっかり作り上げていくのは難しい。でも、それが現実だ。すべてのチームにとって同じだし、毎シーズンそうだからね。だから個人的には9月1日になるとすごくうれしい。『よし、これが自分たちのチームだ。ここから作っていこう』となるからね。ただ、まずはこの8月を乗り越えなければならない。僕だけではなく、おそらくほとんど、いや、すべての監督が好きではない時期だと思う。」

今回のトレーニングキャンプで「驚かされた」選手はいるか

「そうだね。多くの選手に驚かされたよ。特に、これまで僕が知らなかった若い選手たちだ。主力選手については対戦したこともあるから、ある程度どんな選手なのか分かっている。でも、多くの若手選手たちが、このプレシーズンの試合で非常に高いレベルを見せてくれた。本当に、本当に高いレベルだ。しかも、彼らにはまだ成長できる余地がある。それはいつだって素晴らしいことだ。もちろん、これから選手たちは戻ってくる。昨日と同じ11人でニューカッスルとの開幕戦を戦うことになれば、それは僕たちにとって良い状況ではないからね。間違いなく選手たちは戻ってくる。ワールドカップに出場していた選手たちは、これまでのシーズンでもより大きな責任を担ってきた重要な選手たちだ。まずは、この最初の2週間を一緒に過ごしてきた選手たちと取り組んできた。そして今度は、新たに合流する選手たちを少しずつ、少しずつチームへ組み込んでいくことが新たなチャレンジになる。ただ、すでに僕たちがどこへ向かおうとしているのかをある程度理解している選手たちがいる。彼らが、この適応のプロセスを助けてくれる。それは僕たちにとって大きなアドバンテージだと思う。」

今回の会見で印象的だったのは、イラオラが現在のリヴァプールを「完成したチーム」として語っていないことだ。

ヴィルツ、イサク、ファン・ダイクら主力はこれから本格的に組み込まれ、移籍市場ではさらなる動きも考えられる。戦術を浸透させる時間も必要になる。それでも、若手主体で戦ったアメリカツアーでは結果だけでなく、指揮官が求める強度や柔軟性、その土台となる部分が少しずつ見え始めている。

特に「多くの若手に驚かされた」という言葉は、このプレシーズンが単なる調整期間ではないことを物語っている。主力が戻れば競争はさらに激しくなるが、ここで評価を高めた選手たちは、新体制に新たな選択肢をもたらすかもしれない。

そしてイラオラ自身もまた、ボーンマス時代とは異なる期待と戦力を背負い、新しい挑戦の最中にいる。

「これが自分たちだ」と言えるのは、移籍市場が閉じる9月1日以降。

そこから本当の意味で、イラオラのリヴァプールが形作られていく。

今はまだ、その序章にすぎない。

参照

https://www.liverpoolfc.com/news/andoni-iraola-press-conference-chicago-benefits-ngumoha-and-wirtz-positions-transfers-and-more

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