リヴァプールの歴史を彩ってきた数々のレジェンドを抑え、サポーターやOB、ジャーナリストら約140万人による投票で「リヴァプール史上最高の選手(Liverpool’s Greatest)」に選ばれたスティーブン・ジェラード。
しかし、その栄誉を手にした本人は驚きを隠さなかった。
「本当に予想していなかった。」
長年クラブを支え続けた伝説のキャプテンは、ファンへの感謝を口にするとともに、自身が今もなお「No.1」と尊敬する人物の名前を挙げた。
ジェラードはこう語っている。
「本当に光栄だし、とてもありがたく思っている。たぶん『最近の選手だから印象が強い』という、いわゆる“リセンシーバイアス(近年の選手が有利になる傾向)”もあるんじゃないかな。」
「僕より前にも、そして僕の後にも、本当に素晴らしい選手がたくさんいた。だから本当に恐縮しているし、とても謙虚な気持ちだ。ありがとう。リヴァプールには本当に信じられないような選手やチームがたくさんあった。引退してから特にそうなんだけど、自分がどれほど素晴らしいクラブでプレーしていたのか、このクラブやファミリーの一員になれたことがどれほど幸運だったのかを改めて実感するようになった。」
「プレーしていた当時よりも、今の方がその価値をより深く理解できている。本当に…まさか自分が1位になるとは思っていなかった。正直、全く予想していなかったよ。」
少年時代から熱烈なリヴァプールファンだったジェラードは、クラブのアカデミーで育ち、トップチームでは17年間プレーした。
リヴァプール史上わずか3人しか到達していない700試合出場を達成し、通算186ゴールでクラブ歴代得点ランキング6位にも名を連ねている。
世界最高峰の才能を武器に、チャンピオンズリーグ制覇(2005年)をはじめ、8つの主要タイトル獲得に大きく貢献した。
その圧倒的な実力とクラブへの献身によって、ジェラードは当時も今もなお、多くのサポーターから愛され続けている。
ジェラードはそのファンとの関係についても語った。
「僕からファンへの気持ちも、きっと同じだよ。言ってしまえば、ファンのみんなが今の僕を作ってくれた。3日か4日に一度、ピッチに立つたびに支えてくれたファンの存在がなければ、今の自分のような選手にも、このキャリアにもなれなかったと思う。現役時代に選手たちから評価されたり、賞をもらったりしたことももちろん嬉しかった。でも、サポーターからこうして評価されることは、それ以上に特別なことなんだ。」彼らは毎試合、僕たちを誰より近くで見続けてくれている人たちだからね。本当に特別な気持ちだよ。」
今回のランキングでジェラードに次ぐ2位となったのは、クラブのレジェンドであるサー・ケニー・ダルグリッシュだった。
しかし、ジェラードは自らをダルグリッシュより上だとは決して考えていない。
「ケニーは僕にとって王様なんだ。僕の中では今でもナンバーワンだよ。僕がリヴァプールを見始めた頃は、VHSやDVDでケニー・ダルグリッシュやグレアム・スーネスたちのプレーを見ていた。彼らこそが、このクラブの歴史を築き上げた人たちなんだ。そして自分がプロになった時は、その後にジョン・バーンズのような選手たちからバトンを受け継ぐ立場になった。そのバトンを預かっている間は、しっかり守り続けなければならない。それが僕の役目だった。僕は常に、自分にできる最高のプレーをし、この偉大なクラブの歴史に少しでも貢献したいという思いでプレーしてきた。だから、ケニー・ダルグリッシュと自分を比べたり、彼をからかったりすることなんて絶対にない。冗談や軽口は全部ケニーに任せておくよ(笑)。」
700試合以上の出場、186ゴール、そしてイスタンブールの奇跡をはじめとする数々の名場面――。
スティーブン・ジェラードは、数字だけでは決して語り尽くせないほどの功績をリヴァプールに残してきた。
それでも彼は、自らを「史上最高」とは考えず、クラブの歴史を築いた先人たちへの敬意を忘れない。
「ケニーは僕の王様。僕のNo.1は今もケニー・ダルグリッシュだ。」
だからこそ、多くのサポーターがジェラードを特別な存在として愛し続けるのだろう。
リヴァプールというクラブの象徴であり続ける背番号8は、これからも世代を超えて語り継がれる永遠のレジェンドである。
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